ついにきた。
おそれていたことが昭和生まれの私の身にも降りかかってきた・・。
先日、ある企画書が届きました。
原稿の依頼です。
内容はすばらしいものでしたが、文字数が「3000字前後」とありました。
3、3、3、3000字って。
どの程度の分量なのかまったく実感わきません。
だって、私はこの仕事を始めて二十年ほど、
ずーーーーっと「原稿用紙何枚」という単位でやりとりしていたから。
原稿用紙一枚は400字。
編集者によっては原稿用紙のことを「ペラ」と呼ぶ人もいて、
「だいたいペラ10枚で」などといいます。
そういう単位を無視して平たく字数だけでいわれると、
私にはさっぱり見当がつきません。
まあ、3000字を400字割ってみれば、原稿用紙で7.5枚程度とわかるんだけど。
もちろん私はパソコンで書きますし、原稿用紙なんて持っていません。
でもでも、400を1とするこの単位で生きてきたので、
平たく字数だけいわれると、
なんかこう磁石もスマホもなく砂漠の中で歩いているような気持ちになります。
まあ、これネットの習慣なんでしょう。
ネットだと文字数にきちっとした制限ないもんね。
しかし、ネットの原稿を本にする場合もあるでしょうし。
そんな時も、この単位のない字数でやりとりするんだろうか。
私のおおざっぱな感覚で、
本一冊だと少なく見積もっても250枚ぐらいの原稿は必要だと思うけれど、
それをいちいち
「じゃあ、今度の本は100,000字ぐらいで作りましょう」
とか話すのかしらん。
*250×400=100,000字だからね。
十万字いわれて、書くほうは気が遠くならないのかなあ。
(漢字で書くとより重量感ありますね、十万字)
時代遅れといわれてもいい、
レトロとからかわれてもいい、
化石と馬鹿にされてもいい、
アナログと罵られてもいい、
私は「原稿用紙」という単位を守り抜きます!!
*写真はイメージです。
(いつだったかのコーヒーブレイク)