専業主婦だった頃

共働きしている友達に聞かれた事がある。



「日中、何してるの?」と。



仕事をしている相手には

そんな事まず聞かないだろう。



専業主婦は、楽に見えるのだろうか。



会社勤めよりも

時間の縛りがない。というのは

専業主婦の特権だ。

子供や夫を送り出した後は

時間をどう使ってもいいし

逆にどう使わなくてもいい。



結局は、自己管理になってくる。



私に質問してきた友人の考える家事と

私の考える家事の内容は、きっと違う。



専業主婦を楽だと決めつけている人は

楽な家事しか想像しないのかもしれない。

もしくは

時間の縛りがない=楽

という発想なのかもしれない。



私は決して専業主婦が楽だとは思わない。

子供のこと、元夫のことで

スケジュールはいつ何時も変更になるし

自分の事より家族の事が最優先だった。

それが専業主婦のやりがいでもあり

大変なところでもあった。



例えば

子供が熱を出したり

子供が夜中に吐いたとしても

スヤスヤ眠って

いつも通り仕事に行けるのは

家を守る専業主婦がいるから。

のはずだ。(ワンオペ育児の場合)



専業主婦は

何不自由なく生活できている。

と思われがちだけど

何もそれは

専業主婦だけではないはずだ。



土日祝日は仕事が休みの元夫は

休んで当然。と言わんばかりに

仕事だろうと仕事が休みだろうと

家の事は何もしなかった。



専業主婦だったあの頃は

土日祝日休みなんてなかった。



ゴールデンウィーク、お盆、お正月

専業主婦はいつだってやる事いっぱい。



旅行中だけは、唯一家事を休める。

でも帰宅後は現実に戻される。

まずは洗濯の山。帰宅後のご飯の心配。

頭の中は常に、次のご飯どうしよう?だ。



それはシングルマザーになった今も

あまり変わらないけど

元夫の世話がないだけで

やる事はぐんと減り、楽になった。

何より、あの精神的な疲れがない。



こっちがバタバタしている時に

当たり前に休み、手伝いもしない

あの姿がないだけで

同じ事をしているのに、負担が全然違う。



専業主婦だろうと共働きだろうと

夫婦は結局お互いの

労いや、思いやりがなければ成立しない。



専業主婦だから、何だってんだ。

食わしてやってるのは俺でもあるし

料理をしているこの私でもある。

と、常々プライドを高くもって

専業主婦をしていた。



結婚生活を続けるも地獄。

離婚するも地獄。

なんて、誰が言った?

あの頃の、私である。



かたや天国だったなんて

離婚という、それはそれは勇気のいる

選択をしたからこそ

知る事のできた"真実"だ。