お盆休みがある仕事ではないのですが
たまたま連休だったので、部屋の片付けをしておりました
20〜30年前に買ったブランドバッグがいくつかあり…
こんな古くてボロボロなバッグ、買い取ってもらえるのかしら?と思いつつ、査定してもらったところ、無事、値がつきました
臨時収入
気に入ったバッグを買って、大切に使っていたはず…だけど
いつしかクローゼットの中に押し込まれ、
購入した時の価格の30分の1ぐらいになっちゃうんだもんね
内側の革を張り替え、クリーニングした後、販売されるらしい…
また誰かが使ってくれるといいなー
片付けをしている途中、大切にしている手紙やメモを入れている箱を開けました
久々に開けました
この箱には、病院で勤務している時に、患者さんや、患者さんのご家族からいただいたものを入れています
これは、私が担当していた膵臓癌で亡くなった患者さんの奥様からのメッセージ
二十数年前にいただいたものです
一周忌を前に病棟に来てくださったのですが、私、不在で…
その時のメッセージです
この患者さんのことは、よく覚えています
まだお若い方で、中学生、高校生のお子様がいらっしゃいました
癌による痛みが強く、毎日が痛みとの戦いでした
痛みに耐え、日々衰弱していく姿を見るのがつらくなった奥様
「とにかく痛みを取ってほしい!」
主治医「強い痛み止めを使うと、意識がぼんやりしてきて、会話ができなくなりますが…それでいいですか」
「少し…考えます」
痛みを取ってあげたい、でも話ができなくなるのはイヤ
奥様の思いはよくわかります
私は何もできませんでしたが
一緒に考え、一緒に悩み、一緒に泣きました
翌日、「やっぱり痛みをとってあげようと思います」
どんなにつらい決断だったでしょう
私は奥様の手をぎゅっと握りました
その前に、お子様たちとの時間を作りたい、と…
お子様たちに「もうパパと話せなくなるからね、最後よ」と言い聞かせ、病室に入っていきました
しばらく家族での時間を過ごした後、
「痛み止め、お願いします」
私が痛み止めの入った点滴を入れようとした時、
「ちょっと待って」
奥様は、衰弱しきって痩せたご主人を抱きしめながら、
「パパ、パパ…ありがとう。バイバイ」
二十数年経った今でも、あの光景ははっきり覚えています
この数日後、ご主人は天に召されました
あれから長い年月が経ち、また奥様からのメッセージを読み返し…
患者さんや、患者さんのご家族からのお言葉が、今の私を支えてくれているんだなぁ…と痛感します
過去の経験が今の自分の支えになっている
…ということは、今の自分は、未来の自分の支えになるのか
改めて
常に誠実に、丁寧に、謙虚に生きていこうと思いました
そして
この患者さんを見送った十数年後、私の母も、同じ膵臓癌で亡くなりました
お盆も終わり
母は無事に帰れたかな
