深夜のバー。小学校クラス会の三次会。四十歳になる男女五人が友を待つ。大雪で列車が遅れ、クラス会に間に合わなかった「田村」を待つ。待ちながら各人の脳裏に浮かぶのは、過去に触れ合った印象深き人物たち。今の自分がこうなったのは、誰の影響なのだろう―。それにつけても田村はまだか?来いよ、田村。人生にあきらめを覚え始めた世代のある一夜を、軽快な文体で描きながらも、ラストには怒涛の感動が待ち受ける傑作。
「田村はまだか?」で締めくくられる各お話
短編集ってわけじゃないのですが。
小学校の同窓会の三次会に流れてきた面々
バーのマスターも加わり、面々の過去が少しずつ回想されていきます
最初はまだ来ぬ田村、これが何だか「お、この小学生何者か?」と含みおく感じ
そして、その嫁の話(これも同級生)
そのあとは、そこにいる面々の回想がそれぞれによってモノローグでされていきます
なもんで、読者である私は、面々の秘密(過去)を知り
なんだか、同級生の気分!?
そして、それぞれのモノローグのあとには「田村はまだか?」と誰かが叫んでいる。
ラストのほうで田村や妻も登場して、なんとなく話は読めていたのですが
これが、同級生気分になっているもんで
妙に感情移入しちゃって、結構ドキドキしながら読んでしまう。
不思議な面白さでした。
テンポの良さだけでは、たぶん味わえない、
そんな何かを仕掛けられた気分でした。
