まず、北村さん直木賞受賞おめでとうございます。
最近の御本はあまり読んでいなかったのですが、
「スキップ」などの3連作、「秋の花」などのシリーズ 大好きです。
良家の子女たちのお話で、時は昭和の戦争前。
とってもお上品な英子さまとお抱え運転手でなんでもできるベッキーさんを中心にした物語。
「不在の父」と「獅子と地下鉄」、「鷺と雪」の3つの短編連作からなります。
どの作品も北村さんらしく、人殺しなどが出てこないミステリ。
そしていずれも、主人公のホンワカしているのに、よく見ていることで
それぞれの後ろに隠れているものに気付き、ベッキーさんの助けを借りて
事件を解決していきます。
読み進めているうちに、“あ~そうだった、北村作品の心地よい雰囲気だ”と感じます。
そしてすごく平易に書いてくださっていますが、昭和の第二次世界大戦へと
突入していく時代背景をそれとなく踏まえ、時代が急激に戦時下へと移っていく
そんな様子も三作を読んで行くにつれ、伝わってきます。
そして、最後の作品では、書生さんのような印象だった男性から本が送られてきて、
そのあと、時計やさんにかけたはずの電話が首相官邸への間違い電話。
そして、そこにこの男性が出てくる。
その日は昭和21年2月26日。
ここまでの流れが、さすが北村さん、無理なく、そしてその衝撃が最後私をおそいました。
あ~そうか、そういう時代でそこに関わった方なのだ。。。。。。と。
読後感は“じ~ん”ですかね。
すごく余韻を残したまま終わりました。
本作はベッキーさんシリーズとのこと、また他の作品も読みます。
