「まほろ駅前多田便利軒」が面白かったので、三浦さんの次を、、、
と考えていたら出会いました。
文庫がよかったというだけなのですが。
とっても、澄んでいて、色の淡い印象がするお話です。
本当に、きれいな池底まで見えそうな水を見ているような、そして冷たいけど穏やか
そこに話を動かす動きが時折みられる、、、といった感じでしょうか
お話は、、、
古書店を生業とする真志喜のところには、同じ業界にいる瀬名垣という古くからの友人が
本当に時折訪れてきます。
彼らは幼なじみなのですが、瀬名垣は父子そろって真喜志の祖父に世話になっていましたが
その昔、瀬名垣が垣間見せた古書の目利きの才能のせいで、真喜志の父のプライドを傷つけ
父親が家を出て行ってしまい、この事件のせいで瀬名垣の父は古書の仕事をやめてしまいます。
そのあと、息子の瀬名垣はいったん出入りをやめた古書店にやはり張り込むことになり
それぞれ成長していきます。
事件の後、二人の間には微妙な壁というか遠慮があり、行き来しつつも距離を置く関係。
ここに当主がなくなった家の大量の古本の買い付けに、瀬名垣がいき、ここに真喜志も付き添います。
ここで疾走していった真喜志の父親が、ライバル古書店として登場。
目利きの対決をするなかで、二人の関係、そして父と真喜志との関係に変化が
その他も小さなエピソードが淡々と静かに積み重なり
静か中に、とってもきらめく何かを見せながら話が進みます。
これは丁寧に二人の関係や出来事や気持ちが描かれているのと
文体がなせる技なのでしょうか?よくわかりませんが。
不思議な読後感でした。
二人の関係も実は、、、という感じなのですが、それもまた
まほろば、、とは全く違う印象を受けるお話。
でも、一気に読めてしまいました。また、三浦さんの本を探そうと思います。
