中野が終わったところですが、大阪の感想を話しましょうか。


まずその前に前週のアニサマについて触れておきたい。
ことごとくアルバム・シングルのリリースイベントをはずし、ランティス祭りも不参加だった私はIgnition以来のスフィアのステージをとても楽しみにしていて。反面アニサマは毎回選曲やコラボで大スベりして叩かれる結果になるのを目の当たりにしていたし、正直参加した8月30日は知らないアーティストが大勢だったこともあり、少し不安を感じながら埼玉へ足を運んだのでした。

結果、トップバッターのコラボから大物アーティストのコーラス参加、そしてトリ。
舞台としてはさすがの10周年、見せ場を用意してもらえたのだととても感慨深かったのです。

ですが。だがしかしだ。

言葉を選ばずに言えば、アニサマのトリで、あの盛り上がり方は、あまりにも寂しいものでした。少なくとも、私の目にはそう映ってしまった。

色んな要因があると思う。
直前のfhanaがあの放火事件で失われたクリエイターの皆様の命へ祈りを捧げ、会場は哀悼に包まれていて。そこでいきなりブチあがれるかというのも難しい。
それから、STORYというテーマに対しあの選曲は、追いかけてきた私にはとても刺さった。でも正直古いアニタイ2曲とノンタイ2曲(レミドはアニタイではないので除外として)が、アニサマに来てた人に求められてたのかというとそうでもない気がするし、多分そもそも長丁場でみんな疲れてたし。

いわゆる大御所には「鉄板曲」みたいなのがあると思う。スフィアは本人達の言う「鎧」であるところのムンシグがそうなのかもしれないけど、やはり、タイアップの弱さなんだろうかね。堅い鎧を、あっさりと剣で貫かれたような気持ちでした。
若い子達が、若いアーティスト(スフィアが年寄りと言いたいのではない)では声をあげ色を揃えるのにね、スフィアに関しては「ムカシノキョクワカリマセ-ン」みたいに地蔵になってるのを見てね、10年やるってことの現実を、悪い意味で突きつけられたような。逆を言えば、私は「サイキンノワカイセイユウサンワカリマセーン」なので、知らないのは仕方ないんです。仕方ないんだけれども。
晴れ舞台に対する感想が「仕方ない」ってなんなんだという、もやもやした気持ち。
美菜ちゃんがアニサマの感想をブログに「全然先輩達には届かなかった」と書いていたのが、言葉通りそう捉えたのだったらとても悔しいです。

旦那がこの気持ちを、尊敬する自分のチームメイトが日本代表チームの四番に選ばれたのに、いざ試合では空振り三振してボコボコにされたみたいと言ってました。(←私は野球初心者なので何か間違ってるかもしれない)
見たいのは、ヒットやホームランを打ってあがる大歓声の景色なのですよ。やっぱりすげぇな!って、みんなに言わせたかった。

なんだか悪口みたいに聞こえていたら心苦しいのだけど、私はスフィアがトリを務めたことはとても誇らしいことだと思っていると明言しておく。
でも同時に、公式や推しのやることなすこと全肯定するタイプでもないことは伝えておきます。


さて大阪に話を戻そうか。


なんというか、スフィアのライブでスフィアのファンしかいないから当たり前なんだけれど、先のアニサマを経て、一曲目から「見たかったスフィア」を見られていることにものすごく幸せと安心を感じました。

特に今回は新曲だらけの10Sを引っさげる以上どう盛り上がっていいか分からないタイミングがあるのではと思っていたけど、それぞれにきちんと見所、やりかたを作ってくれていたように思います。このあとファンが探り探り曲を完成させていこうという雰囲気もまた良いものです。

素敵だと思ったのは4人にフィーチャーした曲を序盤に間無しに並べてきたこと。
例えばCITRUS*FLAGなどは盛り上げ曲としてラストスパートに来ても良さそうだけど、個性に照準を当ててるからこそ平等な位置に置かれていて、4人のバランスが同等であることと、互いの役割を明確にしてくれているなと思いました。

すでに議論している方もいますがWhen You Feel Love?にクラップが入るのが疑問で。
あれはハーモニーを聞いてもらうために音数をかなり減らしたと言っていたはずだけど、なぜわざわざノイズになりそうなクラップを入れるのかと。
歌詞もメロディもめちゃくちゃ素敵な曲である反面、「なんて難しい曲」という感想を持っていましたが、実際に歌ってるのを聴いて改めてすげぇ難しいんだなぁと思いました。はじめはその難易度を下げるために音を入れたのかと思ったけど、中野を経た今はあぁいう歌詞だからこそゴリゴリのハーモニーを聴かせるより、ラフにカッコつけずに伝えてくれてるような気がしています。
でも私はハーモニー曲において誰がどの音を出してるのかを聴くのが好きなので、次回も天井を見上げながら四人の声だけに集中して聴くことでしょう。

私が骨抜きにされたのはライブ中盤の衣装。
正直衣装も全然刺さらない時があるのですが、かの軍服は多分過去イチ私の目が皿になりました。
美! ひとこと、美!

あの衣装のおかげでかっこいいだろうと思っていたAbsolute Prideが100億倍くらいかっこよかったです。振りコピマンなので振りに対する想いはまたいつか語りたいですが、あの曲のあの空間を透明な箱に閉じ込めて永遠に眺めていたい。あれは振りも世界観が完璧でした。

私は「エモい」という言葉があまり好きではないです。心にくる説明しがたい感情を「エモい」で片付けるのが悔しいから。
でもFuture Is Now!が、本当に色んな感情の渦に巻き込まれて、初めて曲中に動けなくなって固まる、というのを経験しました。それこそ振り勢としては、間奏の流れが言葉にできないものであったので。
ラララと歌いながら静かに流れた涙が、言い表せない想いの出口だったんでしょう。まだ言葉が見つからないから、エモい、をお借りしておきます。

正直、充電あけ一発目であるIgnitionより心が満たされています。
Ignitionで私は泣くだろうと思ったんです。でも泣かなかったんですよ。あのライブに参加できたことの幸運と意味は、8年しか追いかけていない私でも重々承知のつもりなんですけれど。

今回のほうが圧倒的に、パワーアップしたスフィアっていうのを感じました。新しいパフォーマンスに対する努力の数々は言わずもがな、10Sというアルバムを紐解いて、いろんなメッセージを伝えてくれているように思うから。まだまだ見せられる、魅せられるからついてきてって言われてるような気がして。


長くなるので終わりにしますが、本当に楽しい初日でした。
このあとめっちゃコスパの良い居酒屋でお好み焼きと串カツを酒で流し込みごきげんだった私は、翌日新幹線が止まると知り一気に現実に帰ります。 

結果2日目を捨てて帰ることにしましたが、多分この判断は、初日にここまで見たいものが見られていなければできなかったでしょう。
あいにく私の使う路線は昼頃まで止まり始発で大阪から帰ったほうが早く都心に出られるという悲しい結末を迎えましたが、ツアーの開幕に立ち会えたこと、とても満足でした。




まぁでも、台風、もう来るなよ?