映画も見ていないし、原作も読んでいないけど、「世界の中心で愛を叫ぶ」をテレビで見た。
私はちょうど朔太郎たちと同じ世代で、確かにあの頃はカセットテープに囲まれていた。
もう少し小さい頃は、テレビの音楽番組が全盛で、「シーッ」って言いながら、カセットテープで音声だけ撮っていた。
コードも無くて、テレビの前に録音モードのラジカセを置いているだけだったから。
当時はビデオを持っている家のほうが少なかったし、ビデオはVHSとβが争っていた。
便利な時代になったんだなと思うと同時に、便利すぎて恋愛も大変だろうなとも思う。
ドキドキしながら相手の家へ電話をかけるときめきとか、本当はダメなんだけど、自転車のふたり乗りとか、日が翳った図書館での会話とか。
放課後も様変わりしてしまったようですね。
この映画の中で主人公が罹ってしまう白血病。
私にはちょっと切ない記憶がある。
はじめての、記憶に残るお葬式。亡くなったのは友達のお姉さんで、とてもきれいな人だった。
兄とそのお姉さんは同級生で、兄とふたりで葬儀場まで歩いて、ふたりとも何も話さなかった。
私たちがつきあい始めたのは、高校を卒業する頃。
そう言えば、文化祭で献血車に献血に行っていた旦那さんは、当たり前のように成人した時に骨髄バンクに登録した。
もし旦那さんの順番が回ってきたら、この病気の人が助かるなら、私は送り出すことしか出来ない。
もし麻酔事故があったら?もし骨髄穿針に失敗したら?
不安で、不安でどうしようもない。
でも笑って、「いってらっしゃい」って言いたいと思う。
あの時代には、骨髄バンクなんて無かった。
もしあったら、お姉さんは今でも元気だったのかな。