妻が最近話してくれた、ちょっと怖いというか不思議な話
最近妻が事故をしました
近所の橋の角を曲がろうとして、縁石にタイヤを引っかけてしまいパンクしたのです。
いつも通る橋なのに変だな?と思ってましたが、気にもせずにいました。
それからしばらくして、先日、妻を車に乗せその橋を通りかかると、いきなり妻が
「あっ!わかった」
と叫びました。
僕は驚いて車を止めました。
「な、なにが?」
というと、妻はこう答えました
「そういえば・・・オジちゃん、いつもここに立ってた・・・」
そのオジさんは、息子の登下校の見守り隊などしてくれていた、親切な人でしたが、妻と車の接触事故をしかけた時、一方的に怒られた妻は、それ以降、手を振って言葉を掛けてくるそのオジちゃんを無視し続けました。
そして、そのオジちゃんは、最近、事故で急死しました。
事故をしたのはその事を忘れかけていた頃です。
妻はその橋を見ながら言いました
「最近、何かここに来るたびに、肩を引っ張られるような感覚がしていて、変だなと思ってたけど・・・オジちゃんが引っ張ってたんだ・・・私に『まだ怒ってるのか?まだ許してくれないのか?』って言ってたんだね・・・ もう怒ってないから・・・いつも息子たちを見守ってくれた事、本当は感謝してたんよ」
そう言って、オジちゃんがいつも立っていた方を見つめ、妻は手を合わせました。
偶然にも、その後ろにはオジちゃんの眠る墓地がありました。
多分、そのオジさんは、その墓地からいつも妻を見ていたのでしょう。
それからというもの、いっさい肩を引っ張られるような感覚は無くなったそうです・・・