先日、家族で楽しくドライブしていると何やら異臭がし、皆がせき込みだした
「へへへ」と妻が笑ったのを見て
「密室と同じなんやから、黙って屁ぇひんなよぉ~!」
と、僕と息子は一緒になって妻を怒った。
あまりの臭さに、慌てて窓を開けるが、ニオイが染みついて取れない
真冬なのに、ずっと窓を開けさせられ、寒がっている僕と息子を見て
妻はますます大きく笑った
僕と息子の怒りはマックスに達し、2人して真っ赤な顔になり妻を怒った
そうこうしてると目的地のレンタルビデオ店についた
妻は「じっくり選びたいから」と息子を僕に預け、自分は映画のコーナーへ
僕は息子の好きなアニメのコーナーへと行き
ひとしきり見た後、あてもなく店内をブラついた
なかなか良いのが見つからず、ゆっくり歩きながら選んでいると
ん?なんだ、このニオイは・・・
「うぇ~ くっせぇ~」息子が叫ぶ
その時気付いた。
あ!さっきのニオイだ!
車の中でかがされた、あのニオイだった。
犯人はもう分かっている。
僕と息子は怒りの形相をし、顔を見合わせた
「こりゃアイツやな。捕まえておこっちゃろ~や~」
「うん」
2人並んで妻を追った
なかなか見つからず、だんだん小走りになる
すれ違った他人が鼻をつまみ、眉をひそめているが
今はそんな事に構っちゃいられない
「この野郎、こんなことして。絶対捕まえて反省させてやる」
僕たちはクサいニオイをたどった。
ニオイが段々と濃くなっていく
「近いぞっ!」
僕と息子はまた顔を見合わせる
すると、妻の見慣れたスカートが奥の陳列棚に吸い込まれていく
「いたっ!」
その声に、ハッと驚き、こっちを見る妻
一瞬で自分がこの場で吊し上げられる事を悟り、素早く姿を消した
公共の場では走っていけないと教育している手前
走らないように競歩のようにケツをプリプリさせて妻を追う僕。
息子も、テンションが上がり、前のめりになって小走りなる
その姿を横目で見て
べつに競歩みたいに、妙な走り方しなくて良かったなと気付き、ちょっと恥ずかしくなる僕
見つけた場所に着くともう妻の姿はない
「チクショ~ 逃げられたか?」
そう思った瞬間、気配がし、横を見ると陳列ケースの隙間からこちらを覗く目
「あ、まてっ!」
つい興奮し回り込むが、同じ速さで回るのでなかなか追いつかない
通路を回りきった時、ふと名案が浮かんだ
「おい、挟み撃ちだっ!」
息子は「うん」と言い二手に別れた
よーし、これまでだ
そう思って急ぎ足になり、通路を渡りきったところで
「ガシャーン」
僕は陳列棚に戻すために沢山のDVDを抱えた店員と激突した
「あああ~~っ す、っすみませ~ん」
と平謝りする僕
「ダメじゃないですか店内で走ったら」と怒る店員
こんな歳になって、バカな事をしてしまった・・・
頭を上げると、その店員の後ろで妻がニヤニヤ笑っていた