今日も瞑想した。
呼吸法もバッチリで、
すぐに深層心理に辿り着いた感覚があった。
今日訪れた場所は、大きな川のそばだった。
大河を眼前に納めながら、
私はふと
"ここはどこだろうか?"
と知りたくなった。
そこで、
『何かシンボルのようなものを見せて』
と頼んだ。
すると、スフィンクスが出てきた。
あー、これはナイル川なんだ。
どうやら、今のエジプトの辺りにいるらしい。
私は珍しく、その時の年号を尋ねた。
1516年だと分かった。
私はここでも皇帝の御付きの占い師だった。
インドで暮らしていた前世透視の時と同じく、
町によく当たる占い師がいるという評判を聞き付けて、
直々に呼ばれて皇帝の御付きの占い師として
生きていく事になったのだ。
ただ今回は様子が違った。
私はとにかく占いをして、
必ず的中させねばならなかった。
占わされていたことは、
『どこの国をいつ攻め込んだら勝算があるのか?』
についてだった。
皇帝は国を豊かにしたがっていたので、
戦争を仕掛けて勝つことに全力を注いでいた。
私は、自分の占いが的中すればするほど
辛かった。
当たれば当たるほど、
血の海が流れることになるからだった。
私は、占いが外れても、占いを拒否しても、
私の首が跳ねられる事になっていた。
だからどんなに辛くても、
占いを拒否する選択肢は私には無かった。
私は命令されるままに、
胃を切られるような思いで占い続けた。
時間を進めて、私は最期のシーンまでいった。
私は年老いて亡くなった。
一度も占いを外すことなく寿命を全うしたのだった。
命は助かった。
戦に勝てば多くの褒美をもらい、
贅沢に暮らせた。
しかし精神は相当擦りきれ、疲弊していた。
また常に脅かされ、
悲しみに暮れながら生きてきた。
私は自分の才覚を呪い、
そして、後悔の念に苛まれていた。
私は自分の才覚を呪った。
優秀でなかったら、
私はこんな目には遭わずに済んだ。
それに大切な家族とも離ればなれになって、
いつも寂しかったのだ。
ふと、これはいつの時代の事だったのか
気になった。
西暦1516年は、オスマン帝国最盛期で、
毎年のように戦争を仕掛けては
領土拡大していた時代だった。
こうして私は、再び後悔の念を引きずったまま
転生していった。