いつものように夫と二人で外出して帰宅すると、
玄関に上がった瞬間、

ジャーッ

と玄関が水浸しになってしまった。

突如、破水したのだ❗❗


慌てて出産予定の助産院に連絡を入れて、
緊急入院となった。


出産予定日よりも21日も前の事だった。


私は、お産をよりドラマチックなものにしたくて、
助産院にて水中出産を試みた。

当時は出産費用が平均30万円だったのが、
そこの助産院は60万円と二倍もしたから、
快諾してくれた夫に大感謝だった。


無事に生まれてきてくれたのは  
やっぱり女の子で、
うまれてすぐにもう髪の毛が生えていて、
クリンクリンのクセっ毛だった。


初めて見た我が子は、言葉では表現出来ないほど
目に入れても痛くないほどとても可愛らしく、
いとおしかった。

だけど、その喜びに浸る暇がないくらい、
産後は何かと辛い。

まず身体中、あちこち色んな痛みが強く、
我が子の泣き声と痛みで
日中は休めないし、夜も眠れない。


私が出産した助産院のルールに

"産後丸々三日間は寝たきりで過ごす"

というものがあった。

だから食事の介助をしてもらいながら
入院生活を送るが、まずはそれが苦痛だった。


次第に腰やら背中やらに痛みが走って、
寝たきりがこんなに辛いとは思わなかった。

私はどんなに高齢になっても、
寝たきにならぬよう
日々の努力を惜しまない事を誓った。


そして、我が子の体重が少な目だったことから、
1日中

"2時間おきに授乳"

せねばならなかったし(普通は3時間おき)、
あやしてもとにかく我が子は泣き止まない。


睡魔との闘いだった。


私は妊娠期間中から極度の貧血で、
産後は通常の半分くらいの鉄分数値になり
立っていてもフラフラだった。


夫も初めのうちは
この上ないほど可愛がってくれたが、
次第にストレスも増えてきて、
我が家に暗雲が立ち込め始めた。


やっと自分の味方が現れた。
大好きな夫と可愛らしい娘、三人で仲良くして、
もう独りぼっちじゃないんだと、思った。

でも違った。
実は産後こそ、試練試練の連続だったのだ。


産後の入院期間は1週間だったが、
入院最後の夜、
娘をあやしていた夫が
怯えた、且つ怒ったような表情でこう言った。


『何で泣き止まないの?』


その気持ちはよく分かる。
私も数えきれないほど問いただした質問だ。


よく分かるが、娘はまだ生後たったの7日目だ。


私達だって、親になってから、
まだ1週間しか経過していない。

何が泣いてる原因なのかは
分からないのは仕方がない。


しかし、完璧主義で
物事が思い通りにいかないと気がすまない気性が
彼を追い詰めていた。


産後クライシスが始まった。