『死んじゃえばいいじゃん』


また聞こえてきた。
ゾッとするあの声が。


『嫌になったら死んじゃえばいいんだよ。
死んじゃえ死んじゃえ!!』


デスノートに登場する死神リュークのような声が
脳裏に響き渡った。


彼はリンゴが好きかどうかは知らない。
多分食べたことはないはず。
何せ、声しかしないんだから。

実態がどこにもない。
私が人生辛すぎて悩みすぎると、
必ずこの声が頭のなかに響き渡る。
声だけ登場して、姿は見当たらない。


いつからこの声が聞こえてきたのか、
よく覚えていない。

『うるさいうるさいうるさーい、!!』


今度は悪魔の高笑いが聞こえてきた。

マイケル ジャクソンの"スリラー"という曲の
終盤に流れ出すような、悪魔の高笑いが。

私はなすすべもなくうなだれて黙り混んだ。


放っておこう。

反論する気力なんか無かった。


なんせ、私の心のエナジーは
とっくの昔に奪われてしまっていたから。

人生で最初に学んだことは、

"何事も諦めが肝心"

だった。

私は、物心がつく頃には、
とっくに諦め癖が育っていた。

毒親育ちによくある光景だった。