遡る事、一緒に有馬に行った日。
突然、彼に言われました。



「相談所のお断りって、えぐいよね。」

「え?」

「俺が所属している相談所はね、その人との先がない場合はどんな場合でもお断りっていう一言で終わらすらしいよ。
例えば、相手が生理的に無理でもお断りだし、仕事が忙しくて途中退会してもお断り。突然死んでもお断りなんだって。」

「そうなの?
お相手は亡くなりましたとか退会されましたとか一言くらい相談所経由で教えてくれないんだ??」

「お相手からお断りの連絡が来ました。今回はご縁がございませんでした。の一言で終わりなんだって。
俺の相談所はね。
だから…
今の関係で突然もし俺が死んだら、「なんだよ、あの最低くそ野郎!突然断ってきやがって!」ってりおなちゃんに思われながら死ぬ事になるな。笑」




この返しは、確か…
「そりゃこの状態で突然お断りされたら死ぬほど恨むね!」って笑いながら応えた気がする。
今、思うとこの時には既に彼は腫瘍の事を知っていたのかもしれません。




彼とのメールはその後も毎日続きました。
腫瘍の件には触れず、いつも通りのバカみたいな会話。
私自身も、この期間で、「この時にはこうする」みたいな、自分の進退を、多分考えなければいけなかったとは思うのですが…







正直、現実逃避していました。
色々と考える事を放棄していました。






万が一、悪性ならば…
良性であっても…
いや、今考えても…





「りおなちゃん!
いつもの焼肉屋行こう!!!」




彼がご飯に指定してきた日は、
検査結果が分かる日の夜でした。
結局、何も考えを持たずに会う約束をしました。




→続く。




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