昨年の12月から
うちに11ヶ月間滞在していた友人が、
新しい人生の一歩を踏み出しクレタを発ちました。
夫の長年の親友である彼は
アイルランドに住んでいた昨年大病をし、
夫の勧めもあり、
退院して数日でクレタに移住してきた。
「自分が死ぬかも」
と思った時、
「死ぬ前にきれいな海で泳ぎたい。元気なったら絶対海に行って思いっきりきれいな空気を吸い込む」って思ったんだって。
その彼の夢は勿論果たされたよ。
この夏ほぼ毎日ビーチへ行って、
11月に入ってからも暖かい日には泳ぎに行ってたもんね
彼の滞在中、本当にいろんなことがあった。
良いことはもちろん沢山あったし、
やなことやハプニングも。
高速道路走行中に
車のエンジンが爆発したり
家族全員コロナになったり
些細なことで大げんかしたり
犬たちが脱走したり
私の手術が早まったり
(今では笑えるけど、
その時はとても苦しかった。)
…
今思うと
彼と私たちが過ごした時間は、
紛れもなく家族としての時間だった。
支え合って、本音でぶつかるし、
本音じゃないイヤミも時には言っちゃって喧嘩になったり(男子同士ね)。
でもお互いに愛があるから、
お別れの時にはみんな涙が止まらなかったよ。
犬たちも猫も鶏もガチョウも
みーんな彼が大好きで、
犬たちに最後にさよならして
彼が去っていくとき
「どこ行くの?」って
犬たち全員で彼を見つめてて
私たちの車が発進したら、
全員で遠吠えを始めたの。
「行かないで」ってみんなで叫んでるようでもあり、
「さよならー」ってお別れの歌を歌ってるようにも聞こえた。
彼への手土産に、
うちの庭のジャスミンで作ったジャスミンティーをプレゼントして
「この香りで私たちの庭と動物たちを思い出してね。いつでも戻ってきてね。」
って言ったら、自分でも信じられないほど涙がどうどうと流れて、彼も「もちろんだよ〜」ってあったかいハグをしてくれた。
夫と空港から帰宅した時、
彼がいなくなったうちの中は
彼を思い出す日常に溢れていた。
彼がいつもやってくれていた犬の餌やりやゴミ出し、
夜に3人で並んで座って映画を見たソファー、
彼がいつも食べ物で汚して
私をイライラさせていた
机のサイドテーブル、
彼の専用マグカップ、
彼の部屋の前で鳴く猫…
夫も私も
空港と車の中で散々号泣したのに、
彼のいないこの家の空気を感じて、また泣いた。
悲しくなるとは思っていたけど、
こんなにポッカリ胸に穴があいたみたいになるとは、
自分でも本当に驚いた。
いつの間にか彼がいるこの家が
当たり前になっていたんだよね。
その気持ちを受け入れつつも、
彼の新しい門出に
私たちは全力でエールを送るよ。
地球の反対側
に行っても
またいつでも帰ってきてほしいと思うよ。
彼の好きな和食でもてなすよ。






