ワタシはコレで……仕事を辞めました ソノ1 嵐の中へ | コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

 閃いて、まさに!という想いでつけたのですが……司馬遼太郎さま、ごめんなさい……!
 

 

 …このタイトルを読んでクスっとした方は年代が近いでしょうねえ…。

 

☆☆☆☆☆

 

 …先に書いたように、ワタクシ、二年近い求職期間を過ごし、やっとの思いで就職した職場を「辞職」致しました~。

 

 ま、建前上は「自主退職」であったのですが、向こうも

 

「(他に)人が来たら、コイツを辞めさせてやろう」

 

 …と考えていた状況だったのは確かで、正直「どっちが先か」あったとは思うのですが。

 

 一月に始まり、九月に終わった……丸八か月余りの勤務でございました。

 

 ふと、自分の記録=ブログを読み返してみたら、結局働いている間の事は全くに近いくらい書いてなかったのですね……スミマセン。

 

 職場は某『ケアハウス』……まあ日本で言えば養老院……は古い、『養護ホーム』でしょうか?

 そこの「料理人」をしておりました。

 

 満室でも14人、という小さな所で、『専属コック』は私一人。

 朝食はケアラーが用意、私は「出来立て」を出す昼食と、夕食用にサンドイッチを作るのが主な仕事でございました。

 一日四時間の週五日勤務。

 正直給料的には大したことがなかったですが、今の私の場合、それだけの勤務時間で一応「労働者」と認定され、いろいろな補助を受けられる立場となるので、金額以前に

 

「始めはこんなもんから…」

 

 …という気分で始めた、とでも言いましょうか?
 

 


  何で私が採用されたか、と言いますと、先にチラと書いたように私の前任者ってのが

 

 『ロシア人でベジタリアンのオバチャン』

 

 …だったのがなんなのだ、と言われそうだけど、つまり

 

  肉に触ろうとしない料理人

 

 

 …だったそうで、それでも「挽き肉料理」程度は作っていたらしいが(と、言っても例えば『ミートソース』は「挽き肉のケチャップ和え」って感じだったらしい…)コノ国のジジババ達が特に楽しみにする

 

『サンデーロースト』=日曜日のカタマリ肉料理。庶民は主に鶏。

 

 …なんてもっての外、という人だったそ~で。

  (だから日曜は主にオーナー『M妻』が料理していたらしい)

 

 そんなの何で雇ったか、いや、そも、彼女自身がなんで「そんなところ」の料理人に応募したのか???

 ベジタリアンレストランにでも行けばよかったろ~に。

 

 ただそのオバチャン、一日四時間の勤務とは言え、「ほぼ休みなし」で働いても文句を言わない、という、365日24時間営業のケアハウスとしては『便利な』人だったらしい……いえ、私は会った事はなかったのですが。

 

 とにかく、料理のレベルが悲惨(!)なことに加え、俗に言う

 

「すぐキレるヒト」

 

 …で……ま、それについては私自身働き始めてから同情する部分も多々あったのだけど……とにかく、誰かれ構わず怒鳴りつけるので、ケアラー(=介護士)も住人(=ジジババさん達)も怖がり、それを理由に転院してしまった人も出た……ということで、

 

「サンデー・ローストが焼ける料理人」

 

 …を探すことになったのだそ~な。

 

 入居者は見事に『現地人』ばかり(今のところ…?)という所でありましたが、オーナーは在住20年以上(らしい)スリランカ人夫婦でした。

 

 実はこれがとんでもない夫婦だったのですが、まあ当初はそんなことはツユ知らず……!