丙は他干からの直接的な影響を受けない

 

丙は太陽だから

自然界でも最強のように

十干のなかでも最強である。

 

 

最強であるため

 

丙は他の天干からの直接的な影響は受けないという。

 

 

どういうことだろうか?

 

 

上の図の中心の丙は

丙と十の干との関係です。

 

 

丙が囲まれている矢印に注目してみると

 

 

どれひとつとして

他の干から丙に向かう矢印はない。

 

 

丙が他干に影響を与えることはあっても

 

他干から丙に直接影響を与えることはできない。

 

 

 

五行の相生相克では

 

少なくとも2本は

矢印の先が火に向かうはずです。

 

火は木を強める・・木生火

 

水は火を弱める・・水尅火

 

 

木は火に燃やされて火が強まる。

 

命式にあるのは

木ではなく、

「甲」の樹木か「乙」の草花 です。

 

太陽は樹木や草花を燃やせるのか?

 

という話です。

 

 

太陽は樹木や草花を日照して

育てることはあっても燃やすことはできません。

 

 

燃やせるのは「炎」の丁との関係なのです。

 

 

 

 

水は火を消して弱める

 

水ではなく、

「壬」の海か「癸」の雨です。

 

太陽は海や雨で消されたり弱められるのか?

 

 

太陽は 大海をキラキラ輝かせることはできても

海水で太陽は弱まることはありません。

 

雨は太陽にとどくことはありません。

 

水が消せたり弱められるのは、丁火なのです。

 

 

土の天干についても

太陽は山や大地も照らしますが

灰と化すのは丁火です。

 

金の天干についても

金を溶かせるのは、丁炎であって

太陽は高熱であっても地上の金には遠すぎます。

 

 

 

甲や乙では丙は強められない。

太陽はどうやって強められるのでしょうか?

 

 

丙と丙が会うと強まるのか?

 

太陽は唯一無二 

天に両日はなし。

太陽が二つ昇ることはありません。

 

丙の火力が反発しあいます。

 

トラブルや衝突が起こるなど

他への影響も増してしまいます。

俺様気質がでてきてしまいやすく

性格・体質面で支障が出やすくなると言われています。

 

ただし弱まった丙

しか強めることはできません。

 

 

 

丙が弱まるとき

 

最強の丙が弱まるには

つの系統があります。

 

1)通根を持たない太陽

 

通根を持たないとは

地支の十二支の蔵干に丙丁がない命式です。

 

天干の強さは、幹を通り根について発揮されます。

 

根を持たない干は干のもつエネルギーや

宿された個性や才能が出にくくなります。

 

 

 

2)季節に弱まる太陽

 

季節を最も強く表すのは月支です。

太陽は火行ですから夏の季節に旺じます。

夏月生まれの丙は強く烈火となります。

 

冬や秋の太陽は日照も弱まります。

秋月や冬月生まれの丙は、弱まります。


十二支は四季の蔵干をもちますから

地支が変化して水の合が増えた場合

同じように丙は弱まります。

 

丙が何本の根を持っているのかは

強弱をみるのに大事です。

 

 

3)天干に弱まる太陽

 

天干同士の関係で弱まることがあります。

 

「丙は他干から直接影響を受けない」

 

ダイレクトに影響受けなくても

丙自身が1)や2)で弱くなっているとき

他干によって弱わまるケースがあります。

 

 

冒頭の図の矢印の色を見てください。

 

 

グレーになっている十干が

丙が弱い場合に影響を受ける干です。

 

 

影響がある3つの干

 

 

 

甲は樹木です。甲が命式に複数あると強まります。

木と木で「林」木と木と木で「森」という具合です。

 

育ちすぎた樹木は丙の日照を遮るため

力は弱まります。

ただし、丙が弱いときです。

 

 

己は大地で

湿土は照暖を吸収します。

 

※己は命式の状況によって

乾土(乾いた土)

湿土(湿った土)に分かれます。

 

丙が弱く(通根なしなど)己が強いと

丙パワーを発揮できないこともあります。

己を強めてしまうからです。

 

 

 

 

癸は雨、降雨は雨雲から生じますので

癸は雨雲にもなります。

 

丙と同じ強さか、丙より強い場合

強い雨雲は日照を遮断して

丙の力が発揮できないこともあります。

 

 

 

また、干合といって

丙は辛と合うと
辛は月(太陰)となって太陽と引き寄せ合い
月令を得るなど条件が揃うと

丙はに変わってしまいます!

 

五行が変わってしまうので注意ですね。

 

 

 

命式を読むには

 

内格においては

扶抑(力量バランス)は五行の偏りを調べ

身(比劫と印星)の強弱を判断し

喜神・忌神を決めます。

 

調候(寒暖乾湿バランス)の偏りから

調候用神を判断します。

 

五行と調候、2つの偏りから喜忌を決めますが

 

「天干の強さ」

人の「気」の強さ、とても重要です。

 

 

天干の強さを知るには

 

「天干の関係」を理解することが大切です。

 

十干×十干の組み合わせで100通り。

 

 

より深く命式を読み解くうえで

天干の関係を学ぶことはとても力になります。

 

学びに感謝して

 

更新2022年6月29日