通変 その2
通変とは
日干の 五行と
天干蔵干の 五行の
組み合わせに名づけた用語
五行に吉凶がないように
通変にも吉凶はないのです。
五行に陰陽と生剋関係があるように
通変にも陰陽と生剋関係があります。
命式に強弱や喜忌のバランスがあるように
通変にも喜忌のバランスがあって
働き方は喜忌によって変わります。
実際の事例を見てみましょう
☆通変の読み方☆
まず、命式・五行図・大運を作成する
この3つは作成できている前提で説明します。
いままでの例ではわかりやすく
そのままの八字でみましたが
実際に通変を決めるには
地支の変化に注意し判断します。
①融合法のチェック
辰卯が春の方合半会で辰は化木し
辰の蔵干の「乙」が出てきます。
申巳が支合で巳は化金し
巳の蔵干の「庚」が出てきます。
必ず出るのではなく八字の配合による。
このように日干の癸に対しての
天干と蔵干から通変が出ます。(上図命式)
②通変の五行配置
水が自星に降りて五行の巡りで
水→木(洩)→火(財)→土(官)→金(印)
と決まって
それぞれに通変星を配置します。(上図五行図)
③身旺身弱判定
月支の申が強くなり
申の壬と月令を得ている
この方は「身旺」です。
今年は年運で「子」が回り三合水局して
さらに水気(比肩・劫財)は強まります。
④喜神忌神の判定
身旺身弱の判断のあと
喜忌をみます。
喜神は火(正財)・木(食神)・土(偏官)
忌神は水(比肩劫財)・金(印綬)
となります。
⑤大運・年運の通変を確認する。
大運は年運にも大きく影響します。
後述します。
⑥通変の働きを読む
喜神忌神が決まると
通変の働きが見えていきます。
通変のは日干との関係
通変の五行が強いのか弱いのか?
通変の五行が日干の五行に
どう影響しているのか?
それは日干が身旺なのか身弱なのかで
働く影響が180度異なってきます
☆
自星
日干と同じ五行が自星となります。
陰陽が同じものを「比肩」
違うものを「劫財」と呼ぶ。
自我・こだわり・独立心・根性を意味し
自分とならぶ兄弟や友人同僚を表す。
「比肩」は陽陽や陰陰など
偏った本質をもち個性的。
陰陽違う劫財よりパワーが強いとみます。
陰陽違う「劫財」は影が入り
自分を全面に出さない気もある。
財を剋す作用から凶星と言われ
「敗財」とも呼ばれることも。
五行のバランスによって作用も陰陽があります。
この例では劫財をもってます。
日干身旺ですから
月干にある劫財はマイナス面がでます。
善かれと思っても独善的であったり
物事を壊してしまう結果になったり
身内や義理の兄弟、
会社や組織で上司目上同僚と
トラブりやすく注意です。
実際身内での人間関係で
とても悩まれている方でした
☆
洩星
日干(日主)のエネルギーを漏洩する五行
日主の力を吸い取る五行です。
陰陽が同じものを「食神」
違うものを「傷官」と呼ぶ。
日干を剋(攻撃)する
官を剋(弱める)力があるため
吉の通変として見られていますが
洩星の五行が強いか弱いか
日干の五行に喜神か忌神か?
で判断します。
この例の方は「食神」を2つ持っています。
日干の癸水が身旺ですので
癸の水気を吸い取り弱める喜神として働きます。
食神の良い面が顕れるでしょう。
自分(比肩)から生まれる位置にあるので
食神は子供を意味します。
命式に食神が多くある方や食神がめぐる時
子宝に恵まれると言われています。
年下や子供との関係がよい
表現能力が自然にわかりやすく人を魅了します。
品が良く温厚適度な色気をもつ
美に対するこだわりが強く美食家が多い。
実際、美味しい食はとてもこだわりがあり
詳しい方でした。
☆
財星
日干(日主)が剋しにいく五行
計画性や目標達成の実現欲
情報流行などに対する興味関心を表す。
陰陽が同じものを「偏財」
違うものを「正財」と呼ぶ。
この例では癸(陰水)から見て
丙(陽火)に「正財」がついています。
陰陽そろった正常で調和のとれた状態を示し
ひとのお金を殖やすなど投資に向く偏財と違って、
地道に地盤をつくって節約し
コツコツと働くことで財を成すことに向いている。
この命式で喜神となる正財(火気)は
身旺の命式に良い働きをします。
さらに大運で丙午(火)が
めぐっているため(上図大運)
正財のチカラは強まります。
水からの剋を中和し金(印綬)を抑え
五行調和の方向に向かうので
着実にひとつひとつの物事を進めるよう
心していけば運気は高まっていきます。
☆
官星
日干(日主)を剋してくれる五行です。
陰陽が同じものを「偏官」
違うものを「正官」と呼ぶ。
自分を剋する 自らを抑制する星
自制心や真面目さを表す。組織への忠誠
社会への義務感、仕事出世の星です。
日干を剋(攻撃)する偏官は「殺」と
呼ばれるので「官殺」とも言われる。
日干から数えて7番目なので
「七殺」とも呼ばれます。
大運で火の時代を迎え財星が強まると
財から生まれる官も強まります。
恋愛の星にある偏官の強度があがり
特に30代は恋愛運もあがるでしょう。
喜神のパワー炸裂です
☆
印星
日干(日主)にエネルギーを与える五行
日主を生む五行なので母親の作用をする。
学問・教養・研究心学びたい向上心を意味する。
人からの人気も表し「智慧学問名誉の星」
マイナス面では面倒くさいがり
なるべく苦労しないで最大の成果を得たい
合理的で甘えん坊な面がある。
陰陽が同じものを「偏印」
違うものを「印綬」と呼ぶ。
陰陽そろった印星の印綬は「正印」とも呼ばれます。
この例では日干癸水に対して
申に含まれる庚金に対応し
「印綬」を2つ持っています。
印綬は偏印と⽐べると母性あり穏やか。
困った人を助ける気持ちは強い人が多いです。
印綬は正財から剋されるため、
それを緩和する正官があると発展
正官を持っていれば研究熱⼼さと優れた技術⼒で出世する
偏印や印綬を⼆つ以上持っている⼈は、
霊感や直観が強かったり、学術・教育の意があるので
研究者、教授、弁護⼠、医師などの職業傾向。
実際に国家資格を取得され専門知識をもって
人のために働く仕事をされています。
★
まとめ?
通変には具体的な性質の傾向や象意、職業など詳しくあります。
また、命式の位置(定位宮)によって
人間関係の対象が定められて影響しています。(六親りくしん)
働きかたはその通変が五行として
偏ったバランスを良くする通変なのか
壊してしまう通変なのかで陰陽の作用にわかれます。
追記
★
四柱推命について思うこと
大運と年運の干支にも通変があります。
その時期をたどると驚愕することがありました。
受験や試験の結果 告白のゆくえなどは
四柱推命でなく卜占(ぼくせん)で。。となりますが、
10年5年今年全体の流れは
天干地支が綿密にめぐって書かれている
大運や年運
そこにガッシっと廻る「通変」は、
貴重な自分道標でもあります
My道標に
自分の喜神 忌神 を充てて
過去をみれば・・いろいろな発見があって
未来をみれば・・あと何年でどうなるから
来年、今年と何をして備えるか
想いをはせるのが楽しみになります。
見慣れない読み方わからない漢字の集まり
読み解く規則性が地味で複雑怪奇!
消化不良をおこす~~~
というイメージの四柱推命だったのですが
五行の調和の深い意味
日主の「身旺」「身弱」
そして自分の「喜神」「忌神」がわかると
別世界に変わりました
見える世界が急に変わったのです。
ほんとうに
いろいろな流派があって。。
解釈はベテラン先生でもそれぞれ
まだまだ航海途中な私で
正しいが何か探しながらですが
この人にどうして接したらいいか
鑑定前にこの人こんなことに悩んでいるんだろうな
と見える世界があるので
お会いするのが楽しみになりますし
一緒に確認し解決していける
不思議な占術だと思いました
この凄さ
わかりやすくして
たくさんの人に世界の人に!
味わってほしいなと思い続け
日々勉強している毎日です
通変の内容は
中島多加仁先生の四柱推命講座と
エッセンスシリーズ四柱推命を学びました。感謝
更新2020年7月29日