こんにちは、りんぞーです。


今回は甲賀忍法帖に登場する20人の忍びの内、伊賀の10人の強さをランキングで評価します。


それではどうぞ。


10位は




今作のヒロインである朧です。


個人の強さを語るなら、朧は不動の最下位です。


何しろど天然で気弱で器量も良いとは言えず、幼少期より朧を鍛錬してきたお幻をして「何一つ身に付かなかった」と言ってしまう程です。


しかしながら彼女の本領は生まれついて持っている、全ての忍法を無効にする破幻の瞳です。


朧が1対1の状況で使用して相手の忍法を封じたとしても、苦無一つ投げられない朧では何も出来ずに倒されるだけでしょう。


なので天膳は弦之助の瞳術を封じるための便利道具として朧を利用しようとしていました。


もし朧が天膳の思惑に乗っていれば、甲賀は総崩れになっていたでしょう。


しかしその天膳も最期の時は道具として見下していた朧の破幻の瞳によって蘇生能力を無効化されてトドメを刺されたため、天膳にとっては皮肉な結果となりました。


ただし、破幻の瞳は弦之助の瞳術のような「術」ではないので、視界に入った忍びの術を無差別に無効にしてしまうため、朧のドジっ子属性と併せると非常に不安定な武器とも言えます。


個人の戦闘力は皆無な上に、甲賀との戦争の真っ最中に自ら目を封じてしまった事で、劇中での活躍はほぼほぼ無かったためにこの順位です。



9位は




伊賀の総大将のお幻です。


作中一切の活躍が無いまま退場し、能力すら見せなかったので強いのか弱いのかの判断すら困難です。


お幻はイラスト通りに鷹を使役しているため、鷹が何かしらの攻撃をするのかと思いきや、劇中では主人のピンチでも何もせず、倒された後で弾正の気を引く動きをした他、人別帳を持って飛び立った程度の出番です。


サムライスピリッツのママハハのように、気を纏って突撃するくらいでなければ、たかだか鷹が甲賀との戦いに役に立つとも思えません。


なので鷹は戦闘に使用するのではと推測できます。


また、いくら過去の恋人とは言え甲賀の総大将と2人きりでいた場面で、不意打ちを全くの無警戒で致命傷を受けてしまった迂闊さは否定できません。


お幻の様子から、その前に弾正が夜叉丸から人別帳をスリ取った事にも気付いていなかったようです。


この事から、お幻は立場上10人衆に入っているだけで、戦いからは既に遠ざかり、基礎的な忍びの技術以外はほとんど何も習得していないのかも知れません。


執念で弾正を相討ちに持ち込めたものの、それはお幻の強さの証明にはならないため、苦無も満足に投げられない朧よりは流石に強いと言う事でこの順位です。



8位は




蛍火です。


夜叉丸の恋人で、夜叉丸の事になると血が上り暴走しがちになる、伊賀のヤンデレです。


天膳を始めとした甲賀の里への襲撃班に加わり、彼らの速度に着いていっている点、短刀で甲賀の一般忍びを斬り伏せていた点から、体術面でも高い水準を持つようです。


能力は虫や蛇などを使役する事です。


特に大量の蝶を自在に使う「胡蝶の舞」は目眩しだけでなく、相手に纏わりつかせる事で注意を逸らす事も可能で便利です。


常に連れている白蛇は、夜叉丸に変装した左衛門を見破り、主人である蛍火の命令を待たずに食い付くくらい有能ですが、蛍火が「毒消をお持ちしましょうか?」と左衛門に聞いていたので、放っておいても大した害が無い程度の毒蛇であったと思われます。


一般忍び以上の強さはありますが左衛門にあっさり倒された上、能力も戦闘向きではなくあくまで補助役ではありますが、不意を突いた時以外はそれ程の効果も期待出来なさそうなのでこの順位です。



7位は




朱絹です。


能力は全身から血煙を噴き出して周囲を血の霧で包み、それに溶け込んで移動できる事です。


丈助と戦い彼を翻弄しましたが、一切の斬撃を無効化する丈助は流石に相性が最悪で、逃げる事が精一杯でした。


まあ流石に不意打ちでの頭部への斬撃を無効にするような化け物をしてしまったのは不運としか言いようがないですが。。。


血煙は発動も早く、屋外であってもあっという間に周囲を赤一色にしてしまうため即効性もあり便利です。


また、意図的に刑部に血煙を噴射する事もできたため、目潰し目的で顔面に噴射という手段にも使えそうです。


朱絹自身の戦闘能力は高くありませんが、流石に突然視界を塞がれれば相手は無防備になるので、1対1での戦闘でもそうそう遅れは取らないかと思われます。



6位は




雨夜陣五郎です。


能力は塩で身体が溶けて、水に浸かると元に戻るという異常体質です。


身体が溶けて小さくなった状態なら狭い所でも侵入でき、その状態で不意を打って仕止めるのが得意戦法です。


この能力を活かして、防御力お化けの丈助の体内に入り込み討ち取ると言う大快挙を達成しています。


とは言え溶けた陣五郎と丈助が遭遇したのが全くの偶然であり、丈助はこの時点では不戦の約定を解かれた事も知らずに無警戒だった所に事実を知らされて動揺していた事もあったため、様々な要因が陣五郎に味方した上での偶発的な勝利だったと考える事もできます。


経緯はどうあれこの時点で甲賀側の武闘派である丈助を倒した功績はかなり大きいですが。


ただ、ナメクジ化して弦之助を襲撃しようとした時、殺気や気配を弦之助に簡単に気取られた事から、暗殺用の能力であるものの本人が暗殺者としては完成していないのかなと思いました。


より確実に寝入りを仕留めるとか、幾らでもやりようはあったでしょうに、わざわざ弦之助が起きている所に忍び込むと言う判断も、甘いと言わざるを得ません。


十兵衛と同じく一撃必殺出来なければ死に体となってしまう能力ですが、十兵衛と比べれば遥かに利便性が高い能力なので、上手く利用出来なかったのは残念でした。



5位は




蓑念鬼(みのねんき)です。


長髪、ごっつい眉毛、突き出た鼻毛、全身を覆う体毛と特徴的な外見です。


能力はこれらの体毛を手足の如く扱える事。


本人は棍使いなのですが、棍を両手で扱い、髪の毛を防御として使う事ができ、体毛をハリセンボンの如く鋭利に伸ばす事も可能です。


飛んできた複数の苦無を、弾くのではなく掴む事が出来るので、やろうと思えば髪の毛に武器を持たせて棍と合わせて波状攻撃を仕掛けると言う攻撃型のフォームも使えるでしょう。


お胡夷を軽々と仕留めた実力はあるものの、将監の痰で作った網にあっさり絡め取られ、天膳の再三の忠告も聞かずに単身甲賀衆の泊まっている宿に踏み込んであっさり返り討ちに遭うなど、状況判断が甘く自分の強さを過大評価しがちです。


お胡夷との2戦目でも、苦無一本しか持っていないお胡夷に得意の棍をぶった斬られ、お胡夷に吸血を許しているので、念鬼の能力がお胡夷キラーでなければ彼もミイラになっていたでしょう。


伊賀衆の武闘派の中では恐らく最も弱いと思うのでこの順位です。



4位は




小豆蝋斎です。


年老いてはいますが血の気が多い武闘派で、丈助の挑発に簡単に乗って不戦の約定が解禁された事を知らない状況で戦闘を開始してしまいます。


能力は手足を数メートルも伸ばせる事。


伸ばした手足の攻撃力は外見からは想像できないと言うレベルではなく、立木を薙ぎ倒したり、甲賀の下忍なら伸ばした手を薙ぎ払うだけで死んでしまう程です。


防御力お化けの丈助はこれすらも無効にしてしまうため、いかに丈助がぶっ壊れか分かります。


基本武器は持ちませんが、全身凶器とも言える素手の破壊力は脅威です。


しかしながらお胡夷に吸い付かれた時は振りほどく事が出来なかったので、伸ばした勢いが打撃力に反映しているだけかも知れません。


だとすると、お胡夷が念鬼と相性最悪だったように、蝋斎とお胡夷も相性が最悪だった可能性があります。


高齢の割に年相応の落ち着きや思慮と言うものが無く、若い念鬼と同じ調子で嬉々として甲賀の下忍を虐殺したり、念鬼や小四郎と仲良く将監の網に捕われたり、攻撃が通じない丈助相手に戦い方を工夫すると言う機転も無く、最期はお胡夷の策にまんまとハマってミイラになるなど、脳筋爺さんっぷりを披露していました。


武闘派の中では最強クラスの攻撃力を持つパワフル爺さんですが、攻撃が直線すぎる事と上がもっと化け物なのでこの順位です。



3位は




薬師寺天膳です。


天膳と言えば、30代後半か40代前半という見た目ですが、不老不死であるために200年以上生きており、伊賀と甲賀の敵対関係を作ったのもコイツです。


天膳は斬られても突かれても首の骨を折られても猛毒でも、死亡はしても生き返ります。


かすり傷程度なら数秒で綺麗に治り、死んでも30分程度で生き返る事が出来ます。


また、人1人を綺麗に真っ二つに出来るくらいの剣の達人でもあります。


厄介な左衛門を自らの手を下さずに徳川の武士を使って倒したり、捕えた陽炎を弦之助を誘き出す餌として使った際に拷問してあえて叫び声を出させたりと、実力はあっても策謀家の一面を持ち合わせており、その上超高校級のドSです。


弦之助の瞳術を最大限に警戒していましたが、不死の能力がなまじ強力なため無警戒で相手に接近する事が多く、作中では弦之助だけでなく十兵衛、刑部、陽炎、豹馬にそれぞれ一回ずつ殺されています。


夜叉丸が天膳の声色を使った左衛門に「殺されたのですか!?」と聞いている辺り、天膳がよく死ぬのは伊賀でも有名なのでしょうか(笑)。


結局朧を従える事はできませんでしたが、上手く弦之助の目を封じる事は成功したものの、圧倒的に有利な一騎討ちで源之助に敗北し、朧にこれまでの仕返しとばかりに不死の能力を封じられて完全に死亡しました。


また、完全に蘇生できるのは確かに強力ではあるもののそれには時間が必要なために、例えば身動きを取れないようにしてから水に沈める、燃やして灰にする、頭と胴体を切り離すなどすれば、蘇生出来なくしたり無力化する事は十分可能なので、万能ではない割にポンポン死ぬ迂闊さでこの順位です。



2位は




夜叉丸です。


夜叉丸の能力は、岩すら容易く切り裂く黒縄を操る事です。


甲賀が序盤に丈助を失ったのが大きな痛手だったのと同じように、伊賀が序盤に夜叉丸を失ったのはかなり大きな痛手だったと思われます。


駿府城での徳川ご上覧に伊賀を代表して赴く程、若いながらに凶悪な強さを誇り、将監の痰で両腕と顔をくっつけられ、更には背後から股間を握られた状態から自力で五分に戻し、自分より一回り以上年上の熟達した忍びである将監と互角の戦いを演じました。


一度将監を黒縄で捕らえながら脱出されたり、お幻から預かった大事な人別帳をあっさり弾正にスリ取られたりと、若さから来る甘さがあるものの、壁を貫いて相手を絡めとる黒縄は使い勝手抜群で、普段使用している両腕以外に切り札的に両脚にも仕込んでいるため隙が無く、攻撃面に関してはトップクラスです。


流石の不死身の天膳でも黒縄でバラバラにされては復活出来ないでしょうし、伊賀で丈助を倒せる可能性がある貴重な武闘派なのでこの順位です。



1位は




筑摩小四郎です。


小四郎は伊賀最強のバトルマシーンで、人体を簡単に切断出来る二丁鎌を自在に操るだけでなく、必殺の破壊力を持つ吸息旋風かまいたちをノーコストで使う事ができます。


将監には呼吸器を塞がれたために危機に陥りましたが、伊賀の里で将監の血族と対峙した時は過去の失敗を反省して完全勝利しました。


天膳が対弦之助の切り札として使用するつもりだった事も考えると、伊賀でもその強さは随一だったと言う事が窺えます。


朧の妨害と弦之助の瞳術で目を潰されてしまい、その後は盲目になった事に対する恐怖に焦燥する場面が見られましたが、それでも豹馬との一騎討ちに完勝しました。


盲目が仇となり、左衛門と陽炎のコンビにあっさりと倒されてしまいましたが、恐らく1対1ならば甲賀側で小四郎を倒す可能性があるのは弦之助と丈助だけであり、弦之助は目を塞がれ丈助も早々に死亡していたため、甲賀陣営の状況を考えるとそれ以外の手段で小四郎を倒す事は不可能だったと思います。


中〜近距離は鎌だけでも十分脅威であり、それ以上に接近すれば即死級のかまいたちが飛んでくるので隙が無く、劇中では特にミスらしいミスも無く、天膳が切り札として扱うのも理解出来るくらい、若いながらもほぼ完成されている戦士です。


盲目に慣れるだけの時間があれば、瞳術も効かずに真っ当に強い最強のバトルマシーンとして君臨した事でしょう。



いかがでしたか?

皆さんの納得いくランキングになっていれば幸いです。

それでは次回の更新でお会いしましょう!