デンパサールのお店の従業員は100人

ここタバナンは30人

 

最近、従業員が数人辞めたので募集中

 

女性がひとり履歴書を持って面接にきた

 

yukoも同席する?

 

オリーに言われ、一緒にオフィスへ

 

25歳

2歳の子を持つ

シングルマザー

 

志望動機、宗教、経歴の確認

会社にどのように貢献したいかなど質問する

 

10分程度の対面で採用決定

 

翌日から出勤することになった

 

翌朝

いつも従業員は8時30分に出勤し、

店内の清掃から始める

 

タバナンの店は古参の従業員が多く、

店内のことは責任者に任せているので、

フランキーは9時半、オリーは昼出勤

 

私はといえば、面接した彼女が出勤したかどうか

気になって仕方がない

 

ちょっとお店に顔を出してくるね〜

 

みんな真面目に掃除をしている

 

selamat pagi〜

おはよう!

いつもお掃除ありがとう〜

 

声かけしながら彼女の姿を探す

 

あっ!

いたー

 

おはよう

初出勤、頑張ってね

 

ホッとして戻ろうとしたとき

 

後ろから

あの人は一体、誰なの?

と尋ねる彼女の声が聞こえてきた

 

そりゃ、そうだよね〜

面接時にもいた

名前も知らない

 国籍もわからない謎の婆さん

 

お昼過ぎ

オリーに店から報告の電話がはいる

 

彼女、体調が悪いからと早退したって

 

え?

明日は来るかな

 

体調悪いというのは嘘よ

もう出勤しないでしょうね

履歴書をみれば1ヶ月ごとに

何度も仕事を変えている

こういうことはよくあることだから

 

長くお勤めできるところが

見つかればいいね

子育て頑張って

 

そう願うことしかできない

ばあさんでした