新年のご挨拶と漱石とねこと本年の本音。 | 全力疾走っ。

新年のご挨拶と漱石とねこと本年の本音。



新年あけましておめでとうございます!

2014年も沢山の方に出逢い、お世話になり、
これでもかっというくらいに助けて頂きました。
感謝が尽きません。
本当に本当にありがとうございました。

人はひとりでは決して生きていけないということと
人を愛するということはどういうことかを学んだ1年でした。

2015年になってしまって
今年の抱負は

『嘘をつかない』

です!
嘘って言うと聞こえが悪すぎますが
言い換えると

『素直に生きる』

っていうことかな…
どうしたって言葉を飲み込んでしまうことがあるけれど
人同士は言葉を通じないと伝わらないことがある。
言葉を介したすれ違いは仕方ないけれど
言葉を介する以前に距離をとってしまうのは勿体無いなと
どう思われるかの先の躊躇よりも
きちんと伝えていく
伝えることにきちんと責任を伴える
信念のもと伝えられるだけの人でありたいなと


そんな抱負です。


怠惰な私に果たしてどこまで出来るのかしら…
なんて脳裏を掠めもしたけど
とりあえずとことん全部に真摯でいたい。
何よりも自分に。

大いなる目標です。

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そしてそんな抱負を掲げた2015年一発目は劇団本公演!
これまで人生で出逢った全ての方に観て頂きたいです。

DULL-COLORED POP vol.15
『夏目漱石とねこ』
作・演出 谷賢一
2015年2月5日(木)~15日(日)
@座・高円寺1

▼ご予約アップ
http://ticket.corich.jp/apply/61182/004/

▼公演概要▼
「吾輩は、夏目家三代目の猫である。名前はやっぱり、ない。
 初代はともかく、二代目、三代目と名前をつけぬ。家人も誰も構ってくれない。放っといてもらう方が気が楽だから不満があるでもないのだが、一体全体、飼う気があるのか、甚だ疑問だ。
 この間など、よしここは一つ愛玩動物らしいところを見せてやろうと、主人の膝の上で甘えてみた。すると「抜け毛が酷い、病気だろう。クロロホルムでも嗅がせて殺してやった方が苦しまなくて幸せだ」などと言う。全く人間ほど不人情なものはない。殺されるのも癪だから、せっせと食事し運動して病気を治した。すると今度は主人の方が体を壊して寝込んでしまった。どうやらそろそろ死ぬらしい。身勝手な奴である。
 胃病だから食事を控えろと言うのに、人の目を盗んで布団を這い出て、戸棚からジャムを舐めたり、お見舞いの饅頭を盗み食いしたりと子供のようだ。そうして隠れて食っておいて、五分と経たず血と一緒に吐き出して、余計に体を弱らせている。ご夫人が心配してたしなめると、怒髪天を突く勢いで怒鳴り散らす。弱っているので怒鳴るだけだが、吾輩はよく知っている。昔はよく殴っていたものだ。ご夫人や、子供らを。
 こんな奴でも死ぬとなると、先生、先生と言って人がぞろぞろ集まってくる。誰も彼も、この男の正体を知らぬらしい。日本を代表する国民的作家、漱石先生と呼ばれているが、何のことはないただの人だ。いいや、人より、さみしい人だ。誰よりもさみしい、一人ぼっちの。そこは吾輩が一番よく、知っている」

知ってるようでよく知らない、夏目漱石の人となり。三十代半ばで文学者に転身し、孤独、軋轢、すれ違い、そして三角関係の恋を描き続け、どうにかこうにか「さみしさ」を生き抜いた心の奥底を猫と一緒に覗き込む、DULL-COLORED POPの最新作です。


▼公演日程▼
5日(木) 19時
6日(金) 19時
7日(土)14時/19時
8日(日)14時
9日(月) 19時
10日(火)休演日
11日(水)14時
12日(木) 19時
13日(金)14時
14日(土)14時/19時
15日(日)14時

▼出演▼
東谷英人、塚越健一、中村梨那、
堀奈津美、百花亜希、若林えり(以上、DULL-COLORED POP)
大西玲子(青☆組)、木下祐子、西郷豊、榊原毅(三条会)、
佐藤誓、西村順子、前山剛久、山田宏平、渡邊りょう(悪い芝居)

▼スタッフ▼
舞台監督:竹井祐樹 美術:土岐研一 照明:木藤歩 
演出助手:畑田哲大、元田暁子 宣伝美術:西野正将 
休場:大原研二 制作:福本悠美

▼後援▼
杉並区

▼提携▼
NPO法人劇場創造ネットワーク/座・高円寺

▼劇団HP▼
http://www.dcpop.org/

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最近よく街中で猫を見掛ける。
意識しないで見ていた彼らは
随分と陽気で気ままで自由なように見えていた
でもふと意識してみてみたら
随分と寂しがりやで臆病で孤独で雁字搦めなのかもしれない

本当のところなんて
本人にしか分からないのだ

1年で1番コートの襟を立てる2月。
家から出るのも億劫な2月ではありますが
どうかどうかお越し頂けましたら幸いです。

先日うちの劇団の主宰がTwitterで

『夏目漱石とねこ』は、つまらん芝居になるようだったら公演中止にしよう。
そういう覚悟で、稽古していこう。やれる。

と書いていた。
そういう公演になります。
私にとっても。

弱い齢は卒業しよう。
どうなったってかまやしないのだ。
真摯であるならば。

2015年も皆様にとって素敵な年となりますように。
本年もどうぞ宜しくお願い致します。



中村梨那林檎