栄養補助食品という
缶に入ったイチゴ味や、バナナ味といった液体を処方され 飲んでいました。
しかし、それさえも口に出来なくなり
入退院を繰り返していました。
主治医から
「最後はどこで迎えたい?」
と問われ、凛太郎さんは
「最後は花凛の待つ、私の家で迎えたい。」
と答え、退院してきました。
その三日後、容態が急変し再び入院…
「私が入院している間、必ず毎日 花凛を
見て下さい。そして、メールをして下さい。」
私は「もちろん。花凛の事は何も心配ないので、早く退院して来て下さい。」
と凛太郎さんと約束しました。一つめの約束です。
毎日、日付けのかわる頃、
「虎!異常無し! 今日は夏日だったよ」
などと書いて、その日の花凛の写真を添付してメールをします。
意識は混濁していて、とてもスマホなど手に出来る状態ではありません。
当然、メールなど見る事が出来ません。
危篤と連絡があり、病院へ行くと
そこには主治医の袖にしがみつき、
「苦しい…苦しい…」と訴える凛太郎さんがいました。目の焦点は合わず、何本ものチューブに繋がれていました。
それから昏睡状態になり、足をさすっても、手を撫でても 目を覚ましてはくれませんでした。
返信が来ないとわかっていても、毎日
「虎!異常無し!」とメールをしました。
意識が戻らない為に、主治医から
花凛を病室へ連れて来られないか⁉
との要請がありました。
花凛を短時間で捕まえ病院に連れて行くなど不可能!
私が花凛の動画をYouTubeにUPし、それを凛太郎さんに視せ、聴かせるという事になりました。
数秒の動画ですが、それから四日後…
昏睡状態から目を覚ましました。
それが、一つ前の記事です。
若干回復した凛太郎さんは、メールも打てるようになりました。ただ、一行打つのにも何分もかかります。自立も出来なければ、ベッドから起き上がる事も出来ません。
「必ずもう一度、花凛のもとへ帰る!」
と言っていたのですが、
それから、また急変。。。
日々一刻と状態が悪くなるのが、私の目から見てもわかるほどです。
もう 私の知っている凛太郎さんはそこには居ません。
一昨日あたりから、言葉も発せられなくなりました。
昨日も、意識が混濁していて、時々 大きく目を開いたり、うなづいたりはしていましたが…
以前、凛太郎さんは言っていました。
「化粧も出来ない、チューブに繋がれている私を人に晒す事なんて出来ない。私の許した人だけ病室に。」と。。。
これが二つめの約束です。
なので、今は 私と私以外のもう一人だけしか病室には入れません。病院側にも口をすっぱくして伝えてあります。
一つ前の代筆記事についたコメントは意識が覚醒している時に読んで聞かせました。
たくさんの応援コメント、ありがとうございました。
そして、今晩も「虎!異常無し!」とメールをします。
もう凛太郎さんのスマホはバッテリーが切れて病室にそのままになっているけど…
そして、万が一の時の為に…
まんまるままさんの負担を少しでも減らす為に…
そろそろ、凛太郎さんの部屋の整理を始めたいと思います。溢れる涙を拭いながら…
意識がはっきりしていたら、彼女も
きっと
「そうしろ!」と言うはずです
あ!そうだ!6月16日は凛太郎さんの誕生日だ!
下町蕎麦屋