〈ありえません! オファーなどきていません〉


 2月24日、還暦を迎えたばかりの小泉今日子が、一部で報じられた「高市政権への対抗馬として出馬説」を、SNSで泣き笑いの絵文字を添えて一蹴した。

 だが本人の拒絶とは裏腹に、世間の、そして永田町の「キョンキョン待望論」が熱を帯びていた。


 最大の要因はなんといっても、彼女が放つ『言葉の純度』だ。

 

 かつて芸能界ではスポンサーへの配慮やファンの分断などから、政治的な発言はご法度とされてきたが、彼女は2018年に独立して以降、そうした芸能界のタブーを恐れず『支持政党なし、ノンポリ』を自称しながらも、SNSでは『#改憲反対』『#戦争反対』のハッシュタグを迷わず並べ、そして裏金問題や改憲、差別問題などに自らの言葉で切り込んできた。

 

 そんな『悪いことは悪いと言わなきゃダメ』というストレートな姿勢が、既存の政治家の薄っぺらい言葉にうんざりしている層に、深く刺さったといわれている。

 さらに、その信憑性を裏付けるのは、実行力だ。

 

 独立後は自らハンドルを握り、借金を背負って舞台を制作。

 

 能登で地震が起きれば被災地へ足を運び、環境保護や格差是正のプロジェクトを自社で立ち上げる。

 

 そんな泥臭い叩き上げ的社長としての側面が、何をやりたくて立候補したのかわからないタレント的議員と一線を画している、というのである。

 彼女の口癖は『みんな怖いなら、私が先に行ってみるよ』『今やらないでどうする』。

 

 能登半島地震の被災地でのラジオ番組出演や、施設の子供たちを招待する『きみのとくとう席プロジェクト』の開催。

 

 現在開催中の全国ツアー『KK60 コイズミ記念館』でもクマ出没問題を受けて、山にどんぐりの苗木を植える『明日の森プロジェクト』への寄付を呼びかけている。

 

 先陣を切って飛び込むファーストペンギンの覚悟を持ったアクションが、彼女を『ただの文句を言うタレント』ではなく『何かを変えてくれるかもしれない存在』に押し上げている…、それが政治部記者の見方だ。

 小泉が2月11日に出演した報道番組「news23」(TBS系)のインタビューで、5月のツアー終了後に「旅人になる」と長期休養宣言。

 

 これで勃発した今回の騒動なのだが、はたしてキョンキョンはこの空白の期間に、何を見つめ、何をインプットするのか。