ある方からの依頼+個人的な関心から、最新の住民基本台帳をベースに今後、選挙定数配分に使われるアダムズ方式で衆議院の選挙区定数を見直してみました。定数削減無しで289選挙区が前提です。2020年の国勢調査による選挙区割りはこの方式で行われますので、2022年くらいからこの方式になります。なので、「次の次(の総選挙)」からでしょう。
エクセルを叩けばすぐに出て来ます。以下のような結果になりました。
【選挙区】
宮城 1減(6⇒5)
埼玉 1増(15⇒16)
千葉 1増(13⇒14)
東京 3増(25⇒28)
神奈川 2増(18⇒20)
新潟 1減(6⇒5)
愛知 1増(15⇒16)
滋賀 1減(4⇒3)
岡山 1減(5⇒4)
広島 1減(7⇒6)
山口 1減(4⇒3)
愛媛 1減(4⇒3)
長崎 1減(4⇒3)
【比例区】
東北ブロック 1減(13⇒12)
北関東ブロック 1増(19⇒20)
東京ブロック 2増(17⇒19)
北信越ブロック 1減(11⇒10)
中国ブロック 1減(11⇒10)
実際、来年の国勢調査で結果を出してもこれと大差ないでしょう。首都圏の増加と地方の減少のコントラストが際立ちます。
選挙区の方では、定数減をギリギリの所で逃れているのが福島県(現在の5議席を維持)です。逆に岡山県(定数1減になる所が現状の5議席維持となる可能性)か東京都(定数3増が4増になる可能性)は、少し人口が増えれば、福島県の議席を持っていくでしょう。この「福島県 vs. 岡山県 or 東京都」の議席争いは小数点2桁以下の所での競争になっており、相当に熾烈です。
その他、今後の人口動態によっては、茨城県、群馬県、和歌山県、香川県、沖縄県は定数減の可能性があります。同様に千葉県については1増が現状維持、神奈川県については2増が1増に留まる可能性もあります。逆に滋賀県、広島県、山口県、愛媛県は1減が現状維持になる可能性があります。
比例区では、ちょっとした人口動態の変化によって、東北の現状維持(減無し)、北関東の現状維持(増無し)、東京が2増→1増に留まる事、北信越の現状維持(減無し)、中国の現状維持(減無し)、これらについてはすべて可能性ありです。
「だから、何なんだ。」と言われるとそれまでなのですが、折角の調査結果なので公表しておきます。なお、我が福岡県と九州沖縄比例ブロックは次回の定数見直しでは増減は無さそうです(区割り見直しはあり得ますが)。