最近、地域を淡々と回っていて、気になり始めたことがあります。それは「手すり」です。


 足腰に難を抱えておられて、介護保険の適用がある方がおられるお宅ではかなりの可能性で設置されています。特に玄関までの距離があるとか、玄関と道路の間に段差がある時には手すりがあるとありがたいことは言うまでもありません。必要な方にとっては、絶対に必要なものです。それを何か否定しようという意図は毛頭ありません。


 気になることというのは、「必要性が疑われる手すりを時折見ること」と「介護保険適用であること」とのセットです。時折、「ちょっとこれはやり過ぎだろう」と思うくらいの手すりが過剰に設置している御家庭に出会うことがあります。むしろ、歩行の邪魔にすらなっていることがあります。更には、よくよく話を聞いてみると、必ずしも手すりを必要としていない(けども、介護保険適用の方がいる)家庭でも設置されていることすらあります。


 そして、介護保険適用ですので、これらの手すりの自己負担は1割です。「数千円で設置してもらった」という話を聞くと、「そうか、その10倍の値段がしたのだな」と思うわけです。それを聞いてみると、「少し、高くないか?」と思ったりします。私は手すりの価格のプロではありませんので、もしかしたら、私の見立てが厳し過ぎるのかもしれません。ただ、価格.comで同種のものを探してみるとそんなに高くはなくて、「エラく設置料金が高いな」と思いました。


 何となくではありますが、「モラル・ハザード」という言葉がチラつくのです。ただ、誤解がないように言うと、介護保険の適用がある当事者の「モラル・ハザード」ではありません。むしろ、それらの当事者に関係する方の「モラル・ハザード」のことが気になります。


 事実関係がよく把握できないので、あまり断定的に書けませんでした。分かりにくいと思いますが、意図は察してください。