かつて、田中角栄元総理は「天下国家は逃げない。いつもそこにある。」という趣旨のことを言われたそうです。そこから先は「だから、選挙に負けなくなったら思う存分天下国家を語れ。」とか、「だから、地元の声をきちんと聞いてからそれを国政に届けるのが仕事だ。」とか、色々なバージョンが語られます。ともすれば、「選挙至上主義じゃないか」という批判の対象にすらなりますが、今のような立場になると、この「天下国家は逃げない。いつもそこにある。」という言葉が良く分かります。
まずは地元をきちんと回って、その課題についてきちんと知ることがとても大事だなと改めて思います。政治の世界は人と人とのコミュニケーションがとても大事です。そこで政治家としての感性を磨いていくことが、天下国家を語るための最低条件なんだと思います。これまでも常にそう思っていたつもりですが、落選してみるとその意味合いがとてもよく分かります。
地元を回っていると、叱られることも、励まされることも、ご提言を頂くこともたくさんあります。それはすべて貴重な地元の声であり、それを自分の中で咀嚼しながら、「では、自分が意思決定者ならどうするか。」ということを考えたりします。
今はピュアな気持ちになって、淡々と地元北九州市を大事にしながら、いずれ来る時のために自分自身を磨いていきたいと思います。「天下国家は逃げない。いつもそこにある。」の言葉の後ろに、自分で勝手に「そして君をいつも待っている。」という言葉をくっつけて、毎日、コツコツとやっていきたいですね。