社長に「辞表」を提出した。

入社25年目のことだった。


僕は大手企業Y社に勤めていた。周りからはエリートコースの乗っていると思われていた。そんな僕にもいつも心のどこかに引っかかるものがあった。


何年も前から辞めようと思っていたのは事実だ。

大手企業ならではの体制への違和感、精神的プレッシャー、派閥形成・足の引っ張り合い等に嫌気がさしていた。残りのサラリーマン人生、明るく楽しく働くことができたら…とずっと考えていた。

辞めることを考えたことがあるサラリーマンなら誰しもそうだと思うが、「辞めよう」と思っている時期が幾度か訪れると思う。

今回は6カ月ほど「辞めよう」と強く思っている時期だった。


そんな時、旧知の中堅老舗企業R社の社長K氏から「一緒にやらないか」と誘われた。


K氏は3代目のオーナーだ。

「これから伸ばそうとしている分野に対して、自社人材が足りない。そもそもそのような思考をもった人材がいない。条件は合わせます。ポストも用意します。考えてください。」とのことだった。

K氏とは10年ほど前に知り合い、その後定期的に情報交換する仲だった。二人の基本的な考え方は合致しており、よくR社の将来性について議論していた。

オーナーからの熱心な誘いに対し、これまで培ってきたスキルで中堅企業を変革していくという気持ちが高まり、


僕は転職することを決めた。



これがすべての始まりだった。。