前回『初めて恋をした日に読む話』1~3巻までのおおまかなあらすじと感想、主要登場人物の紹介をしました。恋愛トライアングルならぬ四角関係の4人。
ドラマ化が決定したのは、6巻が発刊されたとき
4~6巻までのレビューを書く前に、脇キャラもどどんと紹介します。
はじ恋個性豊かな脇キャラ
松岡美和(まつおか みわ)
順子の親友。中学高校と同校だけど話したのは高校に入学してから。仲良くなったきっかけは番外編『ガールフレンドは5分で出来る』8巻に収録されてます。元キャバ嬢で今はキャバクラの経営者。バツイチ彼氏持ち。
進学校に通っていたにもかかわらず、金髪にするなどヤンキーっぽさもあった。大人になった現在も言動や行動、発想がはっちゃけている。
雅史とは馬が合わないが、順子の恋愛相手としては応援している。匡平の順子への恋心を面白がっているフシもあるが、基本的に順子大好き。
もんちゃん
社会人になってからの順子と美和の友だち。歴女。
南高に通う匡平のお友だち4人衆
左からカブ・ナラ・エンドー・木佐
このたちは順子のことを「ずんこ」と呼んでる
江藤美香(えとう みか)
科女に通う高校2年生(匡平と同じ学年)。合コンで知り合った匡平に執着して同じ塾に通うことになる。なんでも人のせいにする「されたられた女」でかなり面倒な性格。
中学の時に担任と恋愛関係になったが、二人の関係がバレそうになった途端あっさり振られたことから余計に人間不信になっている。
単に落としたいだけだった匡平に本気になっていく。順子に対する見方が変わった経緯は番外編『だから17歳の恋は上手くいかない』4巻に収録。京大受験を目指している。
牧瀬 朋奈(まきせ ともな)
東大受験専門塾「花恵会」の人気講師。多数の合格者を出している実力はあるが、実は経歴詐称・学歴詐称で解雇される。
順子と雅史の中学の同級生で、当時雅史のことが好きで告白したが振られた。腹いせに雅史が仲の良い順子に嫌がらせをした過去がある。
初めて恋をした日に読む話・4巻のあらすじ
4巻第9話では、順子と母親の関係がクローズアップされていきます。ピンク頭のいかにも不良という姿の匡平を受け持って東大合格を目指している順子に対して暴言を吐くお母さん、それも匡平の目の前で。
ひっどい母親だわー、ないわーと思うけど、東大合格という枠に囚われていたのは順子だけじゃなくて母親もなんだな、哀れだな・・・と思いました。
雅史も巻き込んでの初の模試を受ける匡平。結果は予想通りのE判定だけど、焦らず着実に実力をつけていこう、そのために私がいる、と寄り添う順子。
そんなとき、事件が!
偶然山下と会った順子、そのまま二人で飲みに行くことになったのだけど酔いつぶれ・・・。気がつくと朝自分の部屋のベッドの横には山下が。
慌てて外に連れ出すが、運悪く二人でいるところを目撃されてしまう
山下とは何もなかったのだけど(胸は揉まれたらしい)、匡平に見られたことを猛省する順子。そして、プライベートに近付きすぎたことを反省し、先生と生徒としてけじめが必要だったと謝る順子だったが・・・。
その日は順子の同窓会があった。山下も出席することを聞いていた匡平は、絶対に行かせないと食い下がるのだった。
初めて恋をした日に読む話・5巻のあらすじ
順子は結局同窓会には行かなかったのだけど、はなから本当にどうでもいいと思っていた。そんなことより今は匡平の受験だ!
自分の力だけでは不安を感じていた順子は、東大受験専門塾「花恵会」に匡平を通わせ、理数を強化しようと話を持ちかける。
多少反発をしたけれど、何が一番大切かという順子の言葉を受け、花恵会へ行く決心をする。
花恵会で担当となったのは、牧瀬という25歳、UCL卒という可愛い女性講師。人気講師という触れ込み通り、現役受講生だけでなくOBにもチヤホヤされる彼女に対して当の匡平はうんざり。それでも、確実に理数科目の理解が進んでいることには気がつくのでだった。
ところが、牧瀬が実は経歴も年齢も詐称していることが発覚。発端は顔写真付きの名刺を雅史が見たことからなんだけど、いやいやなんで順子気がつかなかった・・・。
当然牧瀬はクビになるんだけど、順子に向って匡平の受験を任せてくれと言い出します。このとき、順子はきっぱりと言い放つのです。
絶対あげないわよ
12月31日大晦日、この日は順子の誕生日。牧瀬の件で慌しく終わろうとしていたとき、匡平からの「誕生日おめでとう」。
順子の執拗な誕生日アピールに対して匡平の返しのほうが1枚上手だった。
もしかして 突き離してるつもり?
ワタワタ話をそらそうとやっきになる順子だったけど、
あげないって
言ってくれたの
すげー嬉しかった
・・・先生がいくら手離しても
俺 何回でも
つかみに行くんで
初めて恋をした日に読む話・6巻のあらすじ
32歳になった順子。母親からどーんと結婚相談所のパンフを見せられ強制的に登録させられることに。順子は了承するも、匡平の東大受験を優先するつもりだと宣言する。
花恵会をクビになった牧瀬が順子と匡平をたずねてくる。センター試験対策用の資料を渡すためだったが、順子に匡平の東大受験に協力して欲しいと頼まれる。
正月明け、順子は山下にデートに誘われて出かけることに。しっかりデートスポットをチェックしてきた山下だが、正月の激混みでスマートなエスコートとは言えない結果に落ち込む。
でも順子は「不良と学校抜け出しているみたいで楽しかった」と笑顔を向ける。
同じ日、匡平はカフェで勉強をしていたところ雅史と偶然居合わす。少し前に父親と女性が並んで親しげな様子で歩いている姿を見て複雑な気持ちになっていた。
匡平の様子がおかしいと感じた雅史は自分の家に連れて行く。
その夜、山下とのデートから帰宅した順子を雅史が訪ねてくる。匡平の様子が気になってアドバイスにきたのだが、話の流れから牧瀬との交際を順子からすすめられた雅史は・・・
順子にキスッ!! しちゃうんですよ!
ここで一気に進展しないのが順子と雅史!ま、うやむやにしているのは順子なんだけど。雅史・山下の気持ちから逃げている順子に、牧瀬が「捨て身で向ってきてる相手に応えたいと思わないのか」と言い放つのだった。
自分の恋愛事情も悩みの種だけど、やっぱり一番に考えることは匡平の受験。雅史からも指摘されたように、匡平の様子もおかしいと感じる順子は朝学習を一緒にやることを約束する。
ある日美和とバーで飲んでいるとき、偶然匡平の父親と遭遇した。挨拶をする順子に会釈する匡平父、その横には女性がいた。
匡平の心のざわつきの原因は父親だった。
朝学習のとき、順子は匡平の父親と一緒にいた女性のことを思い出し、さりげなく父親とのいことをたずねた。
匡平は、ぽつりぽつりと話し出した。昔は父親に勉強を教えてもらったこともあって、成績が上がったことを母親が喜んで父親に報告したこと。
うまくいってるように見えた
中学ん時 母親が死ぬまでは
病気で死んだ母親の遺品整理をしているとき、偶然父親のバッグを見つけ、そこには知らない女性と一緒に映っている写真があったと・・・そして最近その女性と一緒にいる父親を見かけた、と。
匡平が深く傷ついていることを察した順子は、
背中を貸す
好きなだけ吐き出して
背後から順子を抱きしめる匡平。そんな匡平にそっと手を添える順子。順子は、自分を求める手に、自分から応じたことを感じていた。それもごく自然に。