臨床心理士を目指す方に。
臨床心理学のテクニカルタームも紹介。
臨床心理士の就職先について 教育相談室
今回は 臨床心理士
のお仕事について
紹介したいと思います。
「教育相談室」で臨床心理士が担当するお仕事をご存知ですか?
教育相談室とは、都道府県や区市町村の教育委員会が、
設置条例や規則によって設置している相談機関です。
設置の基準は自治体ごとの条例・規則に則っているので、
さまざまな形態で運営が行われています。
対象年齢の幅は自治体によって異なりますが、
幼児~高校生年齢くらいの子どもが成長していく中で生じる、
さまざまな困りごとについて相談にのる機関です。
対象年齢にある本人と、その保護者を対象にして相談を進めます。
相談は、実際に相談室に本人・保護者が来室して面接を行う場合と、
電話による相談を行う場合とがあります。
面接での相談は予約制をとるところが多いです。
相談には、心理・教育・医学など、
多様な専門性をもつ相談員があたります。
心理相談員を複数採用している自治体も多いですが、
多くは非常勤採用(単年度雇用)での勤務となるようです。
週に3~4日の勤務となるところが多いようです。
また、退職した小中学校の先生方とともに相談にあたることもあり、
異なる専門性をそれぞれ尊重しながら相談を進めていくという、
柔軟性が必要とされる職場でもあります。
しかし、スクールカウンセラーと違い、
複数の心理職が勤務していることが多く、
ケースについて困ったときなどは色々と相談できる
というメリットがあります。
また構造的な面接を継続して行うことが比較的容易であり、
安定した環境でのカウンセリングが続けやすいというメリットもあります。
保護者や本人とともに、
じっくりと話を深めて課題に向き合っていく環境を
つくりだしていく職場と言えるでしょう。
臨床心理士 テクニカルターム DAM
臨床心理士
の指定大学院で出題されやすい
臨床心理学のテクニカルタームを紹介します。
【DAM】(Goodenough Draw-a-Man Test)
グッドイナフ(Goodenough FL)により1926年に開発された描画に
よる知能検査法。適用年齢は3~10歳。
被験者は、提示された描画用紙に人物を1人「頭から足まで全部」
描くことを要求される。
描かれた人物が男性か女性かを問われ、
女性であればさらに男性の人物を描くように求められる。
このようにして描かれた人物画のうち男性像のみを採点対象とし、
あらかじめ決められた採点項目50項目について採点基準に基づいて
得点化していき、得られた得点から精神年齢・知能指数を算出する。
この知能指数は基本的には動作性の知的発達レベルを示すものであり、
言語性の知的発達レベルを測定できる他のテストと
バッテリーを組んで用いることが重要である。
臨床心理士 テクニカルターム 行動査定
臨床心理士
の指定大学院で出題されやすい
臨床心理学のテクニカルタームを紹介します。
【行動査定(行動アセスメント)】
心理検査を行うだけではなく、行動を観察しながらクライアントの
アセスメントを行う方法のこと。
行動査定は構造化の程度に差があり、それぞれの目的によって
構造化の程度を定めていく。
面接法には自然観察法・組織的観察法・面接法に分けられる。
自然観察法はセラピスト側からの働きかけは少なく、
自然に近い形でクライアントを観察する。
生態学的妥当性が高いが、条件の統制はなく、信頼性は低い。
組織的観察法はいくつかの条件の中で時間・行動などを特定して
観察を行う。
面接法は構造化面接と半構造化面接がある。
セラピスト側からの働きかけも多く、質問や観察事項が決まっているため、
信頼性が高いといわれる。