寝室のベッドの上には
カーテンのすき間から除く
月明かりが射していた

彼女がゆっくりとコートを脱ぐ
俺も上着を脱ぐと
彼女へと歩み寄り
ベッドへと誘う



まとめていた髪を解くと
シャンプーの香りが強く俺の鼻をくすぐる
その首筋に手を添えると
髪はまだ湿り気を帯びていた


「濡れてる」

「え?
あ…ほんとね」

「寒い…だろ?」

「ううん
大丈夫」





そう言う彼女の首を両手で挟み
深いくちづけを交わす
腰掛けたベッドに
ゆっくりと身体を横たえていく
漏れ始める互いの吐息が部屋を暖め
唇を離さないまま
俺は服を脱いだ


唇を離し彼女を見下ろすと
真っ直ぐに俺を見つめる瞳があった
彼女の細い腕が俺の首に回され
髪を優しく撫でた



その指の感触が
俺の心の柔らかい部分を刺激する





そうだ…
俺…
誰かに…
抱き締めて欲しかったんだ…






動きの止まった俺を
彼女が微笑んで見上げていた





「どうしたの?
泣きそうな顔してる…」

「は?
んなわけねーだろ」

「ふふふ
大丈夫…?」

「ああ」

「………その顔…凄く…素敵よ」





俺の頬を撫でる彼女の手を
シーツへと縫い付けた