吐き出したソレが
彼女の脚を伝って落ちて行く
ドアに頬をつき
息を整える彼女を後ろから強く抱き締めた
ただ欲望のまま抱き
吐き出せば終わり…
この部屋はそのためにある
恋人とは
互いの部屋で会う…
こんな部屋があり
俺が時折他の女を抱いてるなんて事は
知らない
彼女は?
恋人?
愛人?
そうだ
人妻だったけ?
不倫…か
誰かのものである女を
俺のものにする
身体を…
そして
心を…
今
恋人から呼び出されても
俺が会いに行く事はないな
なぁ
もう
旦那なんかとヤれねーだろ?

心の中でそうつぶやきながら
床にしゃがみ込む彼女を見下ろし
乱れた衣服を着直した
彼女が乱れた服はそのままに
床に転がったキーホルダーを
バッグへと仕舞う
その仕草に
さっきまでの優越感はなくなる
旦那から彼女を奪う事は出来ても
きっと…息子からは…
出来ねーんだろな
って…俺…何考えてんだよ
「なぁ?
なんか飲む?」
「え…あ…
ううん
いい」
立ち上がった彼女が
バスルームへと消えた