嬉しくて嬉しくて…

だけど
彼は私なんかに本気になる人じゃない




嬉しくて嬉しくて…
素直になれたらどんなにいいだろ
今日だけだとしても
彼のこの優しさをちゃんと受け取れたら…
どんなにいいだろ…
だけど
怖い…

私は…ただのセフレだもの

彼のこんな気まぐれに…本気になったら
笑われちゃう…






「ちょっ…待てって」



靴を履く私の腕を彼が掴んだ



「ふふふ
ありがと
なんかさ
太輔の彼女になった気分
チョー最高
ありがとね」

「…何言ってんだよ」

「わかってる
大丈夫よ
勘違いなんてしてないから
セフレはセフレ…
でも…
今日は…勘弁してよ」

「だから…
何言ってんだって」

「彼女?
会えなくなったんでしょ?
だから
私に声をかけてくれた…
そうでしょ?」

「…」

「ごめん
さすがにさ
誰かの代わりに抱かれるのはヤダから
また…別の日にうちに来て
じゃ」

「待てって!」





彼の強い眼差しに
流石の私も動けなくなった









「…そうだよ
お前はセフレだよ」

「…」

「だけど
今日は
お前のために全部用意したんだ
誰かの代わりなんかじゃねーよ」

「…」

「俺は…お前とヤルのが好きだよ
だから…会えばそれしかしねーしさ
だから
それがセフレっていうんなら
そうなんだろうな」

「…」

「でも
俺…
お前の前でなら
素でいられんだよな
気なんか使わずにさ…」

「…」

「セフレって凄くね?
一番…見られたくねーような姿
見せあうんだぜ」

「…何よ…それ」

「あ…
なんか上手く言えねーな
くそ…」

「…もう…いいから
じゃ…」

「待てって
まだ話は済んでねーよ」

「…」

「お前はセフレだよ
特別な…セフレ…なんだ」

「ふふふ
はいはい
そう…よね
どこまでいっても
私はセフレ
はーい
よくわかりました」

「わかってねーって
セフレはセフレでも…
お前は…特別なセフレなんだ」

「もう…
セフレセフレ…うるさい!」

「彼女って言えば満足か?
恋人って言えば…納得すんのか?」

「…わからない」

「俺は…ただ…
お前を抱いてる時が…
一番…
幸せだ…な…って…そう…思うんだ」