赤い果実…2 | アラフォーだけど藤ヶ谷太輔くんを好きでもいいですか?
エレベーターが開いた
身動きひとつしない彼の横を過ぎ
降りようとしたその瞬間
彼が私の腕を取り
身体をエレベーターの中へと引き戻し
閉ボタンを押した
「え?!
ちょ…っと
何ですか?」
「年に一度の贅沢…
ならさ…
もっと…うまいもん…食いたくない?」
「…?!」
とっさの事に
返す言葉が見つからずいる私の背中を
彼は閉まったエレベーターの扉に
押し付け私にくちづけをした
押し返す事は出来たはずなのに…
その優しく柔らかい感触に
私の心は一瞬で虜になった

「おいで…」
さっき一度開いた階で
もう一度止まったエレベーターから
彼は私の手をしっかりと繋ぐと
その箱の中から連れ出した

