床へと倒される身体

「俺さ…」

「ん?」

「俺…今日1日
りんとこうする事ばっか考えてた」

「ふふふ」

「りんは?」

「私?」

「俺と…」

「そんな当たり前の事
聞かないで…」





ニヤリと笑うと

彼の手はブラウスの中へと彷徨いこんだ



強く揉まれる胸とは対象的に

彼の柔らかな唇は

私の首筋を優しく降りていく



彼の髪からは

仕事の後の微かな汗の香りがして

それは彼の香水と混ざり合い

得も言われぬ芳しい香りとなり

私の鼻腔を刺激した




脱がされる服

肌に落とされるキス



彼が触れる所は快感で泡立ち

私の口からは吐息が絶え間なく漏れた



小さな布の脇から

彼の指がそこへとたどり着く


彼が耳元で囁く


「…身体は正直だな」


彼の指の動きにあわせて

私のそこからは卑猥な音がした






逢えない時間が

彼への想いを募らせ心を濡らす

身体は早く彼とひとつになりたくて

そこを潤わす




彼はとても愛撫がうまい

確実に私を昇りつめさせる

けれど

今はそんな事より

早くひとつになりたかった



「ねぇ…
お願い…
来て…」

「ん?
まだ…イってねーだろ?」

「いいの…
ね?
早く」

「ん
じゃ…」

立ち上がろうとする彼の腕を掴む

「お願い…
そのまま…で」

「え?
でも…」

「大丈夫だから
今日だけは…
太輔と直に触れ合いたいの」

「…わかった」







彼が脚の間へと身体を移し

彼自身をそこへとあてがう



数度こすりあげたかと思うと

一気に突き上げた




私と彼を隔てる物は何もない

突き上げこすりあげられるたびに

下腹部に響く快感は深くなっていく





「あ…なぁ
やべーわ
やっぱ生は…やべ…っ…て」



息を荒げる彼は愛しくて

彼の首に手をかけ見上げる







「ん?」


苦しげに私を見下ろす彼は幼気で

思わず…


「好きよ…」


そう言った



彼は眉間に皺を寄せながら微笑むと


「知ってる…」


そう言った








“好きよ”

“知ってる…”



知ってる…


ふふふ

一度も言った事などないのに

彼はなんて自惚れ屋なのかしら…

ううん

きっとそうじゃない

どんな気取った言葉を紡いでいても

彼はその言葉の間から

私の本心を見抜いていたのだろう

私自身すら

認めたくなくて

目を逸らしていた…私自身の心の声に






「俺も…好きだ
あんたが…」

「…」




知ってる

きっと…

知っていた

そして

私の愚かな勘違いではなく

そうであって欲しいと…

ずっと…そう願っていた