「どうぞ…」


そういうが早いが
私の身体は
彼の腕の中へと
誘い込まれた









「逢いたかった…」


耳元で囁かれる彼の低い声









懐かしい彼の香り




彼の温もり





記憶はあの頃へと呼び戻される









あんなに
無遠慮だったキスは
優しくエロティックなものに変わり
彼にそれを教えた女に嫉妬する



顔を離し彼を見上げる




あれから
どれだけの女が
こうやって彼を見上げたのだろう






彼は
もう
私の知ってる彼では…無いのだ









彼の腕をすり抜け
部屋へと案内する


「何か飲む?
車…?
お酒はダメよね…」

「あ…うん」






他愛もない会話をする

こんな深夜に…


ふふふ

「なに?」

その事が可笑しくて
思わず吹き出す


「ううん」





彼の瞳が熱を帯びていた





今でも
そんな風に
見つめてくれるの…?



君は素敵な男になった
私は…
前よりも
人生に疲れた…そんな歳上の女…



忘れさせてくれる…?
離れていた時間の長さを…







見つめ合い
どちらからともなく
手を伸ばし
互いの頬に触れる
重なる唇は
吐息を漏らしながら
相手の口腔内を犯し始める