「次…あそこ行くか」

「ああ
そうだな」

「藤ヶ谷
行こうか」

「あ…はい」




地下からの階段をあがる俺に

さっきの女優が話しかける





「ねぇ
もしかして
傷ついた?」

「え?
おれ?
まさか」

「そう
なら
良かった」

「…」

「藤ヶ谷くんて繊細そうだもんね」

「いや
そんな事…ないっすけど」

「まあ
それが…藤ヶ谷くんの魅力なんじゃない?」

「おれの?」

「そう
あのひと達って…」



そう言って

先を歩く役者たちを目で指し示す



「憑依型っていうか
独特のスタイル持ってるでしょ
それが…賞賛される事が多いけど
人にはそれぞれタイプがあるんだし
無理して…
あの人達みたくなることないわよ」

「はぁ」




その人の澄んだ瞳は

俺の心を見透かしてるみたいだった




「さ
行きましょ」




そう言うと

俺の腕を取り

先行く役者たちの中へと

俺を導いた