綺麗に片付けられた部屋




愛犬が不思議そうに私を見上げる



「名前なんていうの?」

「ベル」

「ふふふ
可愛い名前
抱いても…大丈夫?」

「あ…
コイツ
人見知りすげーんだ」

「そう?」





ゲージの前にかがんて

愛犬に話しかける


「よろしくね」


ゲージ越しに愛犬に触れる


ペロリと私の手を舐める


「良い子…」


抱き上げる



「吠えないなんて…初めてかも…」

「そうなの?
嫌われなくて…良かった」



愛犬を抱く私を

彼が後ろからフワリと抱きしめる



「あ…」

「なあ?」

「ん?」

「コートぐらい…脱いだら」





「ほら」




私の腕から愛犬を受け取り

ゲージへと降ろすと

微笑みながら

彼がコートに手をかける




「大丈夫
自分で…脱げ…」

「しっ…」






私の言葉を遮り

彼の手が私からコートをするりと脱がした