部屋の前で呼吸を整え部屋へと入る
ポケットに忍ばせた指輪
ずっと前から
用意していた
でも
いきいきと仕事を楽しむ彼女に
言い出せずにいた
だけど
ロス行きの返事を聞く前にこれを渡すのだ
今…渡さなければ
もう…きっと
渡せない
部屋には瞳を赤くした彼女がいた
泣いていた?
え…
動揺する俺に彼女が話しかける
プレゼントを渡される
開けかけた俺は
ふと思いとどまる
もしかして…
彼女もこのプレゼントに
何かを託してるのだろうか?
それを知る前に…
俺は…彼女にプロポーズする
答えは…
結婚はしない…
だよな…
わかってる
わかってた…
太輔の恋人でいたい…

「ははは
そっか
…そっか」
「ふふふ
そんなに可笑しい?」
「ん?
ああ…
何…おれ
焦ってたんだろって?」
「焦ってた?」
「ああ
もう…終わっちゃうんだろうな…って」
「…おわり?」
「ああ…」
「私も…そう思ってた
だから…それを渡して
格好良くさよならしよって
そう思ってた
まさか…
プロポーズされるなんて…思わなかった」
俺は彼女のプレゼントをひらく
革の匂いがしたと思ったら
真新しいシザーケースと
そこに並べられた新しいハサミ達…
最高級の品…
俺が欲しがってたヤツ
覚えててくれたんだ…
「新しい店
頑張って」
「ああ…
でも…」
「月に2回は
髪を切りに行くわ
伸びかけて扱い難くなってるし…
太輔じゃなきゃ…
やっぱりダメだから」
「でも…遠いだろ?」
「飛行機で6時間くらい?
近い近い
仕事で移動には慣れてるもの」
「でも…」
「何?
嫌なの?」
「ちげーよ
二回なんて少ねーって思ってさ」
「ふふふ
そうよね
でも…
私達
それくらいが丁度いいのかもよ」
「え?」
一緒に暮らしたこの一年間
それは
俺に安らぎをくれた
その安らぎがあったおかげで頑張れた
でも
きっと
近くにいすぎて
ちゃんと話す事を怠ったのだ
だから
不安になって恐くなった
そばにいるのが
決して当たり前ではないというのに…
彼女が俺を愛してくれる事も…
俺達はまだ夢の途中
互いの目標に向かって進む
その互いの姿が
俺達は好きなのだ
離れていても
それはきっと変わらない
「でも
髪切ってたら
時間が無いかしらね」
「時間?」
「ええ…」
彼女が俺の首に腕を回す
久しぶりに感じる彼女の温もり
おでことおでこを合わせ
微笑み合う
それだけで
俺の身体は反応する
「ほんとだ
髪切るより
こうしたい…」
ソファに彼女の身体を横たえ
大好きなその唇を喋んだ…
ポケットに忍ばせた指輪
ずっと前から
用意していた
でも
いきいきと仕事を楽しむ彼女に
言い出せずにいた
だけど
ロス行きの返事を聞く前にこれを渡すのだ
今…渡さなければ
もう…きっと
渡せない
部屋には瞳を赤くした彼女がいた
泣いていた?
え…
動揺する俺に彼女が話しかける
プレゼントを渡される
開けかけた俺は
ふと思いとどまる
もしかして…
彼女もこのプレゼントに
何かを託してるのだろうか?
それを知る前に…
俺は…彼女にプロポーズする
答えは…
結婚はしない…
だよな…
わかってる
わかってた…
太輔の恋人でいたい…

「ははは
そっか
…そっか」
「ふふふ
そんなに可笑しい?」
「ん?
ああ…
何…おれ
焦ってたんだろって?」
「焦ってた?」
「ああ
もう…終わっちゃうんだろうな…って」
「…おわり?」
「ああ…」
「私も…そう思ってた
だから…それを渡して
格好良くさよならしよって
そう思ってた
まさか…
プロポーズされるなんて…思わなかった」
俺は彼女のプレゼントをひらく
革の匂いがしたと思ったら
真新しいシザーケースと
そこに並べられた新しいハサミ達…
最高級の品…
俺が欲しがってたヤツ
覚えててくれたんだ…
「新しい店
頑張って」
「ああ…
でも…」
「月に2回は
髪を切りに行くわ
伸びかけて扱い難くなってるし…
太輔じゃなきゃ…
やっぱりダメだから」
「でも…遠いだろ?」
「飛行機で6時間くらい?
近い近い
仕事で移動には慣れてるもの」
「でも…」
「何?
嫌なの?」
「ちげーよ
二回なんて少ねーって思ってさ」
「ふふふ
そうよね
でも…
私達
それくらいが丁度いいのかもよ」
「え?」
一緒に暮らしたこの一年間
それは
俺に安らぎをくれた
その安らぎがあったおかげで頑張れた
でも
きっと
近くにいすぎて
ちゃんと話す事を怠ったのだ
だから
不安になって恐くなった
そばにいるのが
決して当たり前ではないというのに…
彼女が俺を愛してくれる事も…
俺達はまだ夢の途中
互いの目標に向かって進む
その互いの姿が
俺達は好きなのだ
離れていても
それはきっと変わらない
「でも
髪切ってたら
時間が無いかしらね」
「時間?」
「ええ…」
彼女が俺の首に腕を回す
久しぶりに感じる彼女の温もり
おでことおでこを合わせ
微笑み合う
それだけで
俺の身体は反応する
「ほんとだ
髪切るより
こうしたい…」
ソファに彼女の身体を横たえ
大好きなその唇を喋んだ…