「ねぇ
もし良かったら
うちに…来る?」

「え?」

「うち…この辺なのよね
あ…変なつもりないから
襲ったりしないし…」




沈黙が怖くて

口走った言葉に我ながら驚く



私…何言ってんのよ



ほら…

答に困ってるじゃない…

どうしよう…





「…」

「…」

「…ぷっ
ははは
何それ?
それって男のセリフじゃね?
ははは」

「…え?
ふふふ
そ、そうよね
やだな
私…」

「…でも
いいの?」

「え?
うん
何も無いけど
お茶漬けくらいなら
食べさせてあげられるけど
お腹…空いてるでしょ?」

「なんで
わかんの?」

「だって
さっきの店で何も食べてなかったもの」

「…うん
まぁ」

「やっぱり
先輩の前だと…緊張する?」

「ん…
だな」

「繊細なのね」

「は?
おれ?
んなことねーけど」

「ふふふ
あ…そこ右に曲がって」

「ここ?」

「そう
で…次の四つ角を左
右手にある駐車場に停めて」










こんな若い男の子を自宅に誘うなんて…

失恋のショックは

私を変に大胆にさせていた


ある意味

やけくそ…ってやつ?












もう少しだけ…彼といたかった






今夜は

まだ

ひとりに…

なりたくない




今夜だけ…

後少し

こんな素敵な男の子と…




彼はきっと

失恋した私に

神様が寄こしてくれた天使…

ちょっとぶっきらぼうだけど…


なんてね…

我ながら…痛いな