「お皿はどれを使ったらいいの?」

「え?
あ…
じゃ
その棚の…」

「これ?
素敵なお皿…」


彼女が俺に背を向け棚に手を伸ばす




その後ろ姿は

肩から背中にかけて濡れていた





「なあ?
濡れてんじゃん」

「あ…
そうなの
荷物が濡れないようにって
傘さしたら…
少しね…」

「ちょ
待ってて…
着替え持って来るから…」

「大丈夫だから
気にしないで」

「いや
でも…」

「お借りしたら
また…ね
返しに来なきゃなんないでしょ…ふふふ」



いたずらっぽく笑う彼女に

俺の中で堪えていた感情が溢れだした











「いいじゃん
来いよ」

「ん?」



彼女に歩み寄り

その手から

皿の載ったトレーを奪い取り

カウンターに置く






「藤ヶ谷さん?」











もう一歩

彼女に歩み寄る








後ずさる彼女の腕をとり

抱き寄せた