インタビューが素敵だったので

ベトナム戦争に技術者として遠征したドクス。
戦地の混乱の中、男性美溢れる逞しさで任務を全うするナム・ジン。
“人を救うのは当たり前”とでも言うような包容力を感じるユンホの演技が印象的です。
監督がナム・ジンを描くためにユンホをキャスティングした理由には、彼自身が持つ暖かさや人間力も加味したのでしょうか?

ユン・ジェギュン:まず、チョン・ユンホさんのキャスティングの経緯からお話しすると、よりよく理解していただけるかと思います。

劇中で演じていただいているナム・ジンさんは、トップスターの歌手だったんですね。1970年代の東方神起と言えばおわかりになるでしょうか(笑)。

そのナム・ジンを演じてもらうにあたっては、基準が3つありました。

ひとつは、今現在、韓国で活躍しているハンサムなトップスターであること。

ふたつめに、ナム・ジンさんが全羅道の出身なので、全羅道の方言を完璧に駆使できる人。

そして3つめに、“人間性のいい人”であること。

私は十数年映画界にいますが、実はアイドル歌手に偏見を持っていたんですね。皆にもてはやされているので、礼儀がなっていないんじゃないだろうとか、高慢なところがあるんじゃないかなと思っていたんです。

キャスティングするにあたって、3~4人の候補があがっていました。チョン・ユンホさんもその中に入っていました。僕は人間性のいい人を望んでいましたから、会って話をしてみなければ決められないと思っていました。

けれども、ユンホさんにお会いして実際に話をしてみると、10分もたたないうちに、ナム・ジン役は彼にやってもらいたいと確信しました。僕のアイドルに対する偏見は杞憂に終わったんです。他の候補の方に会う約束はすべてキャンセルしました。

彼はまだ若いのですが、とても礼儀正しいし、人間的な部分でもとても素晴らしかったんですね。性格的にとても優しくて純粋だったんです。

アイドルなので口数も少ないかなと思って会いに行ったのですが、ほんとにこんなにしゃべるのかと思うぐらい、よくしゃべったんですね。僕が知る中で、もっ ともおしゃべりな男性の中のひとりです(笑)。実際に彼にも言ったんですが、「キミはまるで僕の近所にいるオバチャンみたいだね」と(笑)。カリスマとい う言葉のイメージとは違い、それほど人間味に溢れていたんです。

実際に撮影の現場でも、とても幸せな仕事ができました。
彼自身「僕がほんとうに尊敬している歌手がナム・ジンさんです」と言ってくれていましたし、事前の準備もしっかりとしてくれていました。撮影も情熱的に取り組んでくれました。今までたくさんのインタビューを受けてきましたが、みなさんユンホさんの出演について興味を持ってくださるのも良かったことのひとつです(笑)。