「next to normal」@シアタークリエ | Theatre

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観劇の備忘録。独り言。

「二都物語」の感想はまだ書けそうもないので、先にこちら「next to normal」を書いておきます。

2009年のトニー賞で主演女優賞、楽曲賞、編曲賞、翌年2010年にはピューリッツァー賞を受賞したミュージカル。日本初演でございました。アウトラインはこんな感じ。

2013年9月6日(金)~9月29日(日) シアタークリエ
2013年10月4日(金)~10月6日(日) 芸術文化センター 阪急中ホール

脚本・歌詞=ブライアン・ヨーキー 
音楽=トム・キット 
オリジナル版演出=マイケル・グライフ
日本版リステージ=ローラ・ピエトロピント
訳詞=小林香

ダイアナ(Wキャスト)=安蘭けい、シルビア・グラブ
ゲイブ(Wキャスト)=小西遼生、辛源
ダン=岸祐二 
ナタリー=村川絵梨
ヘンリー=松下洸平 
Drマッデン/Drファイン=新納慎也

父と母、娘と息子の4人の現代アメリカの平凡な家庭のはずだった。
慌ただしくも明るい朝の風景の中、母親であるダイアナはサンドイッチ用のパンを床一面に敷き詰め始めたりして、行動が次第に不自然になっていく。
そんな精神を病んでいる彼女に、夫のダン、娘のナタリー、息子のゲイブは優しく接し、なんとか回復させようと努力する。しかし…。

公式からの抜粋ですが、そそらないあらすじです。これを読んだ段階では行くつもりはゼロ。精神を病んだ主人公とその家族の物語を観るのに一万円以上って自分的には無しです。ただyoutubeで見たBW版のアーロンの唄が素晴らしくて、話の内容が暗くても音楽だけでも聴きに行くかの気持ちでフラリと行ってみました。

結果9月はこの舞台にド嵌まってしまいました。

ブロードウェイ版と同じく、骨組みだけの三階建てセット。一面の電飾ボールに光り輝く背景。これはかなり素敵です。二階三階にバンドメンバーが配置されているのも格好よい。ブロードウェイにいる気分ですよ。席に着いただけでワクワクしてきました。

そして始まるプレリュードの音楽。

圧巻でした。
たった6人の登場人物で唄う36曲のナンバー。心に刻み込まれる曲の数々。
固定された舞台セットでありながら目まぐるしく変わるシーン。躍動感にあふれた動き。
そして何より語られるテーマ 「next to normal=普通の隣」
泣きました。
ラストシーンでは泣きすぎて終わってもすぐに立てなかった。
なぜここまで涙が出るのか、何に泣いているのか。
悲しみの涙でもなく、嬉しさの涙でもなく、感動とも微妙に違う。
強いて言えば、自分が「許され」そして「解放」されたように感じたのです。

先月の「二都物語」で受けた衝撃はキャストとオーケストラそしてスタッフの完成度の高さに寄るものでしたが、「next to normal」は何よりも何よりも作品自体の力が凄い。こんな作品を日本語で観る事ができるとは。今のトーキョーって素晴らしい。有り難いです。観て良かった!

内容についてもっと書いておきたいのですが、ネタバレになるのでここでいったん終了します。