居なくなっても 何にも変わらない





何があった訳でもないのに


時々 いろんなモノを置いて


誰も知る人のない 何処か遠くの街に行ってしまいたくなる


そうしたからといって


何が変わる訳でもないって事はわかっているのに


私が消えても 何にも変わらないのにね


社会人として働き出してから


自宅通勤でも何の支障もないのに


私は独立し一人暮らしを始め そのまま結婚した




独身の時も結婚後も 実家の隣市に住んでいるにも関わらず


仕事や遊びが優先で 実家に顔を出すのは半年に一度程度


泊まるなんて年末年始にシフトを見ながら


それも1泊のみ




結婚後も3~4ヶ月に一度 夫と2人実家に顔を出し


夕飯をご馳走になって帰る


たまに私が週末が休みで暇だったりした時なんかに 


両親がこちらの街に遊びに来る程度だった




たまたま有休消化と公休が重なり 4連休をもらったので


夫が不在な事もあり 実家に3連泊してきた




独立して16年


実家にはもう私の居場所は無く


定年退職し 暇つぶしと小遣い稼ぎを兼ね


午前中だけバイトに出ている父


その父の出勤に合わせ 完全に朝型生活になっていた実家は


私の生活リズムと違っていたり


母の「小学校で一緒だった○○ちゃんが出戻りした」だの


「△△のおばちゃんが亡くなった」だのの


『ご近所情報』的な話しは


実家の街を離れて長い私には チンプンカンプンだったりして


疲れた…というのが正直なところ




それでも 相変わらず無口な父が 言葉少なに


「お前ももう若くないんだからあまり無理するな」と


労りの言葉をかけてくれたり


亭主関白で家の事など何にもしなかった父が


『洗濯物取り込み係』と『風呂掃除係』をしていた事に


びっくりするやら 何だか微笑ましいやら


「商品券が溜まっているから」と 人混み嫌いの父を置いて 母と女ふたり半日ランチ&ショッピング


帰りの電車で隣り合わせた赤ちゃんをあやす母


普段は「みんな孫の面倒みるのは疲れるって言うてる」なんて言ってたけれど


ホントは孫の世話したかったんよね


私が独身の頃 「1日500円でみてあげるから仕事を続けなさい」なんて言ってたもんな


私が同僚や友達の『子育て話』を聞く度に


何とも言えない気分になっているのと同じように


両親もきっと『孫の話』を聞く度に


何とも言えない気分になってたんよね

お父さん お母さん


どうやら孫の世話はさせてあげられそうにないです


これからはもっと実家に帰ったり 一緒に出かけたりさせてもらうわな


だからごめんな