ismingさん
ある美術館での ある日の展覧会のこと
誰もいない
病気になりそうなほど 不気味な部屋の中を
出るアテもないから 君と歩いていた
『いいな おはな頂戴よ』
薔薇見つめながら
奴はふてぶてしく つぶやいた
ああ、笑い出した絵に
薔薇を差し出して
取り返し つかないと
悟った 頃には 遅かった
バッと食われた赤い薔薇
君をひきずって朽ち果てる
花びらの色 君の香りと
混ざり合って むせ返った
嘘を吐いたキャンバスが
『ごちそうさま』 って嗤ってる
アタシの薔薇も かき回すような
絵の嗤いに 全て眩んだ
【Continue】
目を覚ました 時計の針が止まる美術館で
今は何時?
床に倒れてから どれくらい経ってるのかしら
やけに青い薔薇の花覚えていた
でもさぁ、少し不思議だわ
同じ絵の前で 昨日見た夢を思い出した
「ほら 引っ張ってあげる」
絵をくぐった時 君はアタシを見ずに
そっぽ向き 口を開けていた
やっと抜け出たこの世界
君を攫って 閉じ込める
劈<つんざ>く叫びと 伸ばすこの手が
額の隙間で 空回り
わざとらしい注意書き
それでもあなたは飛び込むの?
眩む視界に 君の横顔
笑ってるような気がした
何度世界が眩んでも
奴等が笑って奪い去る
繰り返して何巡目?
もう とっくに気がついてたでしょ
こんなよくある話なら、結末はきっと
ひとつだけ
繰り返した あの絵の向こう
バッと押しのけ 取り換えた
瞬間 青い薔薇 持ち去られ
花びらの色 君の瞳と
軋む体に 乱反射して
不安そうな顔に向け
「先に 行ってて」
と笑ったら
実によくある 美術館での
そんな何かが ここで終わった。
【Continue】
目に留まった
ある展覧会での絵画の前
少女はただ
「またダメだったよ」と
ひとり ライターを 抱えてた
【New game】
ある美術館での ある日の展覧会のこと
誰もいない
病気になりそうなほど ふしぎな美術館を
出るためにあなたと 君と 歩いていた
「でもね 青はもっと好き」
バラを撫でながら
君はふてぶてしく つぶやいた
ああ、問いかけた君の いうことをきいて
取り替えてしまったのは
あなたの青いバラの花
バッと千切れた青いバラ
あなたひきずって朽ち果てる
「先に行ってて」 あなたの言葉
信じて絵の中 飛び込んだ
嘘みたいに妹が
「おかえりなさい」って笑ってる
レモンキャンディー じゃれつくような
笑い声に 全てとられた
【Continue】
目を覚ました 本をめくる音が
響く小部屋で 悪夢を見た
ろうかで倒れてから
どれくらい経っているのかな
やけにやさしいこの人を覚えていた
でもねぇ、少し不思議だなぁ
おもちゃばこの中 さっき見た夢を思い出した
「ほら 引っ張ってあげる」
絵をくぐる時に まやかしの人に
呼びかけられた けれど迷わない
絵を抜け出た瞬間に
何をしてたのか忘れ去る
佇<たたず>む姿と 呼びかけた声
記憶のスキマで 空回り
わざとらしいほほえみで
『ごめんなさいね』って謝った
眩む視界に あなたの横顔
悲しんでるような気がした
何度世界が眩んでも 何かが笑って奪い去る
繰り返して何巡目?
もうとっくに気がついてたでしょ
こんなよくある話なら、結末はきっと
ひとつだけ
繰り返した あの絵の向こう
ハッと気づいて手渡した
ハンカチがあなたの目に留まる
血とバラの色 あなたの瞳と
軋む記憶に 乱反射して
いぶかしげな顔に向け
「覚えてるよ」って笑ったら
実によくある美術館での
そんな 何かが ここで 終わった(はじまる)
【Exit】
目を覚ました 八角形の額の絵の前で
少女はただ
「はやくだれかこないかなぁ」
ひとりバラを握りしめてた
・【手描きIb】カゲロウデイヴ【替え歌】
s/m/1/8/1/5/6/0/9/4
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