小説公開場

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Ⅰ 白夜寮の人々



昨日、お母さんが死んだ。


まぁ、いつも家にはいなかった為変わったようには思えなかった。


でも、不思議と涙は込み上げてきた。


無言で泣いていると、お父さんが寄ってきた。


知らない女の人と子供を連れて。


お父さんは五ヶ月前、お母さんと離婚した。


理由はお父さんの不倫相手に子供が出来たから。


お母さんは優しいから自分より相手を尊重した。


1人で子供を産ませるわけにはいかないでしょって。


だから、お父さんが連れている人は不倫相手。


子供は私の弟、だろう。


そして、お父さんは話かけてきた。


『潤。お父さんはこの人と海外へ引っ越す。でも、弟を連れていく事が出来なくなってしまった。』


そういって弟を私の前に差し出す。


まさか・・・。


『潤。悪いがこの子を見てくれ。名前はお前が決めていいから。』


お父さんによると、相手の人が子供を産んだがすぐ病気にかかり海外で治療を受ける事になったらしい。


そして、ウツにかかってしまい治りそうにもないから預かれ、ってこと。


しかも、まだ生まれて一週間もたってないらしい。


『お父さんは明日、日本から出るからこの子を頼むよ。』


これが一週間前の事。



今現在どうしているかって?


お爺ちゃんの家・・・いや豪邸に居候中。


お父さん側のお爺ちゃんはなんと世界で有名な南雲財閥の社長だった。


初めて知ったからびっくりしたけどもう慣れてる。


明日、転校で新しい学校で寮に入る。


勿論、降という弟と一緒に住む。


お爺ちゃんが権力というものを使ったらしい。


でも、転校先は超金持ち学校。


そこの寮に住み込みで行く。


でも寮の人は5人しか住んでないらしい。


良い人達ならいいけど。



「お嬢様。朝です。起きてください。」


世話係の那坂さんがしゃっべっているが無視をした。


「お嬢様ー起きなきゃ朝食は抜きでよろしいですね?」


ピクッ!


「おはようございます!那坂様!」


「おはよう御座います。お嬢様。でわ、降様のご機嫌をうかがいますか?」


「うん!降!おいで!」


降はこの前からすくすく育っている。


最近はよく笑うようになった。


そして、私によく懐いてくれている。


私とって降は可愛くて可愛くて・・・・。


だって私のたった一人の弟だもん。


「あーねー!きゃっ!」


うひゃぁ成長早いなぁ。


さっきって絶対お姉ちゃんっていった!!


「那坂さん!今・・・。」


「お嬢様。ご会話中失礼ですが今日は転入日では?」


「ん~?転入?転・・・げ!今日から学校!」


「うー?」


降が首をかしげる。


「那坂さん!降の服変えてミルクあげて下さい!」


「かしこまりました。お嬢様。では、失礼いたします。」


「あーいあー!」


パタン


「やばい!あと15分しかない!いそいで着替えないと!」


「お嬢様~ミルクと着替え終わりましたよ。」


「え!?早!あのー朝ごはん軽いもので車で食べていいですか?」


「かしこまりました。お嬢様。」



ブロロロロ・・・


「すいません。那坂さん。」


私は一応ながら礼を言った。


しかし、すごい車だなぁ。


高級リムジンだ。


「いや、いいですよ。お嬢様は多分ここで召し上がるんじゃないかと予想してたもので。」


「・・・。」


「きゃ!だーあーだー!」


「降!暴れちゃだめ!」


ビシャ!


「あー!床にスープが!」


「きゃっきゃっ!だー!」


「那坂さん・・・・ホントにいやつくづくすみません・・・。」


「いいですよ。お嬢様制服は大丈夫ですか?」


「あ、はい。」


キュッ


喋っている間にタイヤが止まっていた。


バタン


それにしても大きいなぁ。


家の何倍だろ・・・?


「お嬢様。この学院はお嬢様のいたお屋敷の7倍の敷地です。」


え!今、心の中を読まれた!?


「そのうち、寮は2割ですよ。」


「2割・・・・。」


すごい・・・・。


「では、今日から寮なので頑張ってください。」


「はい!お世話になりました。お爺ちゃんにもありがとうと言っておいて下さい。」


「行ってらっしゃいませ。」


私は、門をくぐり抜けて新しい世界への第一歩を踏み出した。


~その頃那坂は・・・~


「ふぅ・・・お嬢様も派手にやりましたね・・・。」


まったく、落ち着かない人ですね。


「でも、可愛いお方でしたね。」


那坂はふっと笑い一言つぶやいた。


「寮の人達がファインセなんて気づきもしないで行ったから不安ですね。」


お嬢様は大丈夫なのか・・・。


~その頃の潤~


「あーやばい!寮に行くのは7時半の約束なのに・・・!」


「あーだー!」