東京上野の東京都美術館にて
ティツィアーノとヴェネツィア派展
行って参りました
16世紀に、海港都市として栄えていたヴェネツィアに
色彩豊かに感覚的に描く絵画が誕生したヴェネツィア派
なかでもティツィアーノ(色彩の魔術師といわれた)は作品「聖母被昇天」で成功し
イタリアの宮廷でたくさんの人肖像画を描き、パトロンも獲得して、国際的にも名声を得て家族や弟子にも恵まれて、生涯恵まれていた画家です。
ミケランジェロが嫉妬したティツィアーノ
デューラーやたくさんの画家が尊敬してやまなかったとも言われている彼の作品を時間をかけてみてきました。
初期ルネッサンスはフィレンツェを中心に展開しているのでヴェネツィアはよく
比較されるのですが、
デッサンのフィレンツェ VS 色彩のヴェネツィアといわれるように
フィレンツェは、まず構図→線画→モノトーンで明暗をつけて立体感、奥行きを出す→ようやく色をのせる
のように計画的に描いていたのに対して
ヴェネツィアは、直接絵の具で描き始め、制作の途中からでもいろいろと変更していく描き方だったようで
イマジネーション重視のようでした。また湿気がある土地柄、(海沿いだったので)フレスコではなく油彩がはやりだったようです。
今回の目玉だった作品 フローラ
たくさんの人がその場を離れずに見入っているその絵は
柔らかいふくよかな体に純白のドレスとバラ色の衣を羽織り、
とても初々しい表情のフローラ(作品のモデルは謎)
当時の美人の基準は、こんなかんじだったのかしら?
などいろいろなことを思いながら
鑑賞しました。
フローラも素晴らしかったのですが
印象に強く残った作品は
教皇パウルス3世の肖像画(ティツィアーノ作品)
文章では表現できない その何とも言えない感じ・・・
教皇の眼光が怖いくらいになにかを語っている様子
もう何日も経っていますが、心の奥に居座る・・・そんな作品でした。
西洋美術館では
シャセリオー展もありましたが、時間の都合で今回はいけなかったです。
美術館めぐりの翌日は
再受講のエニアグラムアドバンスⅡ
何度受講しても
この最終回は 心の中のグッと深い所に何かを残す
そんな感じがする
すばらしいワークショップです。
東京での、貴重な4日間が ハードではありましたが
また大切な思い出となりました。