拘置所を保釈され、待合室で待っていると、

ドア越しにこちらに向かってくる夫と子供の姿が見えました。


子供たちはこの場所に、殺人犯や凶悪犯があふれているなんて知らず、無邪気に小走りに走ってこちらに向かっていました。


今でも覚えている、無邪気に走ってくる子供たち。


ちょっと言葉では表現できないので、

中略。




私が夫に最初に言った言葉は、

「のどがかわいた、ドクターペッパーが死ぬほど飲みたい。」



それ以外にかける言葉はありませんでした。


夫は何かを言っていましたが、

話をしたくなかったです。


拘置所の水は、飲めないままでした。

とにかく喉が渇いて死にそうでした。



家に戻り、

夫にB子とティナに送金するように頼みました。



B子は$25 (B子、すまん。)

ティナは$50 



夫はB子の手紙を読みながら、拘置所のウェブサイトにアクセスして、B子の本名と囚人コード番号を入力すると…。



「オーマイガー!

このB子、君と同じ年齢なのに、

逮捕歴9回だよ。


ドラッグ絡みばっかり。


4年前は、B子はタクシーの運転手を暴行してる!」






私は夫に、



「次。

ティナには必ず$50を送って。


それからティナの犯罪歴は、

例え読んでも

私に言わないで。」






「え?何で?

知りたくないの?」




 


「知りたくない。

だから読んでも

私に言わないで。」