それをお金で買いますか 市場主義の限界/マイケル・サンデル/鬼澤忍

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前からテレビの「ハーバードの白熱教室」で知っていた。
初めて見たとき、難しそうだけどすごく面白かった。
何故かというと、普通日本人には考えられない問題を突き付け、
これはタブーといわれる問題を引き出し、発言者に右往左往されながら
講義の方向性が理解できてくる。
正解がない世の中。
テーマによりけりだけど、好きな番組の一つでした。

今回のテーマについて思ったこと。
まず発想の元が予想つかないところから出てきて、普段生活していて
何も思わなかった事が、実は市場主義であった。とか、そこまでして
お金が重要なのか?と感じる取引売買など。

一番ショックだったのは、命を金で買う死亡債。
株価暴落から時を経て、次は、生と死を扱う市場として保険をギャンブルから
解放しようと頑張ったが無駄に終わり、ウォール街が死亡債の取引に向けて
準備を進めている、この異常な世界。

彼曰く、民主主義には完璧な平等が必要なわけではないが、市民が共通の生き方
を分かち合う事が必要。大事なのはぶつかり合いながらも共通”善”を尊ぶ方法を
捜す。

お金では買えない道徳的・市民的’善’はあるのか?考えることが大事。


この世界に生きている以上、お金が必要なのは確かだけど、必ず考えなければ
ならない事はあるということを意識しながら生きていく。
色々な方向から物事を見る癖をつけ、世の中に惑わされないように
過ごしたいと思いました。