
去る6月1日、りんぷうの会主催の狂言撮影会、おかげさまで
大変、充実した素晴らしい会となりました。
全面的にご協力いただきました、大蔵流狂言・山本東次郎家の皆様、
本当にありがとうございました。
最初に撮影させていただいた狂言「仁王」では、
シテの山本則重さんの若々しく元気で明るい仁王様に
一同、夢中でシャッターを切らせていただきました。
今回は、特に、きらびやかで美しい仁王様の出で立ちで
素朴な参詣人たちとの掛け合いも楽しく、とてもいい舞台でした。
「仁王」というと則重さんのお父様である則俊先生の目力の効いた
仁王様のイメージが強いですが、今回、則俊先生は則重さん扮する仁王様の
命運を握る(?)足の不自由な参詣人の役。
いぶし銀の如き、さすがの存在感でした。
続いての「止動方角」。
シテの太郎冠者の泰太郎さん、主人役の則孝さん、
馬の若松隆さん、そして「仁王」に続いて、今度は話の分かる伯父さん役で
再登場の則俊先生。
ピッタリ息の合った、愉快で疾走感のある展開で
こちらも素晴らしい舞台だったのですが、それだけに撮影が大変でした。
(大変だったのは、私だけかもしれません)
馬が暴れて、それにどう太郎冠者と主人が対するのかが、
この狂言の最大の見どころですが、若松隆さんの馬が見事な跳ねっぷりで
大活躍していただき、皆、せっかくの熱演、撮り逃しては~ と連写の嵐でした。
今回、撮影させていただきました貴重な舞台写真は、
今年、11月に銀座で開催予定のりんぷうの会の能楽写真展で
皆様にご覧いただければと思います。
どうぞ、ご期待ください。
◆冒頭の写真は、今回の狂言撮影会で所蔵品の肩衣を手に
解説されている山本東次郎先生です。

◆こちらは、名品「小豆武悪」の面。

◆「鬼」の面の多様で豊かな表情を教えていただきました。
素晴らしい舞台を撮影させていただいた上、
東次郎先生より、見事な面と肩衣をたくさん拝見させていただき、
貴重なお話を伺えて、大変、ありがたく、また、恐縮しております。
本当にありがとうございました。