とある方から突然、連絡がきました。
「何か公演してますか?」
最初は誰かわからなくて、見知らぬ人から連絡が来るなんて不可解だ。
なんて思ってとりあえず、電話帳をはしからはしまで見てみたら、一人だけ名前の一部分が合致する人を発見。
アドレスも電話番号も分からなくなってしまっても、
せっかく出会ったのに、それを無に返すのはもったいない。と、
名前だけは登録し続けている自分。
これを残しておかなければ、きっと頂いたメッセージも未読スルーしていたかも知れない。
おぼんろの名前がちょっと知れるようになったのは、間違いなく廃工場でやった「ゴベリンドンの沼」からだけど、
それ以前から色んな所で演目は披露はしていて、
その一つに屋形船があります。
オファーを頂いての出張演劇。
直立すると天井に頭がぶつかるので、常に屈んだ状態で演技をしていたな。
中々にレアです。
演目は「夢みるフィーユ」
メッセージをくれた方は、
その屋形船で働いていた方でした。
当時
「私、癌だって言われちゃたんだよね~」
って、人生を左右される一大事も
あっけらかんって言っちゃうとても気持ちの好い人でした。
一度本公演に参加しに来てくれた時には、
抗がん剤の影響で坊主になっていた。
それから数年。
ガンが隔離転移して余命まで宣告された、
なるだけたくさん思い出作りしたくて思いきって連絡した次第です!
ってやっぱりあっけらかんと言ってくれて、
そんなただならぬ事態におちいているのに、
そのなかで「おぼんろ」の事を思い出してくれて、なんか凄く嬉しかった。
それと同時に
その人が見る最後の演劇になるかもしれない
「キャガプシー」という物語を紡ぐにあたって強い責任感を感じました。
その人から頂いたメッセージをおぼんろのホームページに掲載させて頂きました。
「物語は世界を変えられる」
おぼんろの主宰は言い続けています。
おぼんろの物語は
生きる希望を与える事ができていますか?
あなたの世界を変えられる事ができていますか?
大それたこと過ぎて
僕には分からない。
人の大事な何かを左右できるほど、
偉くもできた人間でもない。
ただ、ただ
自分の持ってる力を精一杯使って、
真摯に物語を紡ぐ。
そして、
それに触れてくれた人が
ほんの少しでも幸せになってくれたら嬉しい。
そう、思っています。